あなた「…?」
あれ?
帝劇出てからの、記憶がない。
うっすらと灯のついた部屋、ベッドの上。
ホテルやないし…
パッと横を見ると、
そこには紫耀がいた。
あなた「しょお、、?」
紫「ん… あ、おはよ?」
あなた「ここ、、」
紫「あ、俺ん家。ごめんね勝手に。あなた起きなかったからさ。」
あなた「えっ、ごめん…ほんまごめん、ここまで運んできてくれたん、?大変やったやんな…」
紫「ん?なんか懐かしくて嬉しかったよ笑」
あ、
たしかに、懐かしいかも。
紫耀も廉も、関西だったころ、
よく3人で東京で仕事あって。
ホテルおんなじで、部屋分かれてるのに、
誰かの部屋に、3人で集まって、
しゃべったり、テレビ見たりゲームしたり。
だいたいわたしが1番に寝ちゃって、
紫耀は、
わたしを抱えて部屋まで連れて行ってくれた。
結局、
どれだけ離れても、どんなことがあっても、
関係って、ずっと、変わらんもんなんかな…
あなた「しょお、」
紫「ん?」
あなた「紫耀はさ、…なんで、普通にしてくれたん?」
紫「え?なにが?」
あなた「あんな風に、逃げたわたしのこと、なんやねんって…思わんかったん?きらいに、ならんかった、?」
紫耀は、
少し驚いた顔をしてから、
わたしの頭を撫でて、
優しく微笑んだ。
紫「なるわけないじゃん笑 自分の意志貫き通すとこ、あなたらしくてさすがだなって思ったよ。どんなことがあっても、あなたは俺たちの大好きなあなたなんだから。変わらないよ。」
あなた「っ…」
やば、
泣けてきた、
紫「なんで泣くの笑 目、腫れちゃうよ?」
あなた「…グズッ、だね、笑」
紫「おやすみ。また明日ね。」
あなた「おやすみ…」
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あなた「…ん、、」
…朝、?
なんか静か。
スマホを手に取り、
時間を見た。
まだ6時、
久しぶりに、ぐっすりやったな…
ん、みんなからLINE来てた。
怪我大丈夫?って、
情報早いな、笑
大丈夫やでって、
みんなに返信して、
もう一度寝ようとしたら、
さっそく返事きたし。
…そっか、もう起きてる子もいるやんな。学校やし。
え、流星からめっちゃくる、笑
なんやろ。
" ほんまに?"
" 捻挫?"
" この後の公演出れそうなん?"
" 無理したらあかんで?"
めっちゃ心配してくれるやん。
捻挫なっちゃった。
出れるよ!大丈夫!
そう送ると、
すぐに既読がついた。
" よかった!今日もやんな?お互いがんばろ!"
…なんか、
元気でるわ。
…会いたくなっちゃった。
目、覚めちゃった。
起きよかな、
…起きてもなんもできへんけど。
ガチャッ…
紫「あっ、」
あなた「おはよ、」
紫「おはよ。起きてたんだ。ごめんね、ちょっと取りたいものあって。」
あなた「なんで謝るん笑 紫耀のおうちやん。」
紫「そうだね笑 リビング行く?」
あなた「うんっ、」
なんか、すごいすっきりしてる。
寝るって大事やな、
そんなことを考えながら、
ベッドから降りようとした。
あなた「わっ、」
わたしは、
いきなり紫耀に抱き抱えられた。
あなた「大丈夫やで、?」
紫「転んだらどうすんの。」
あなた「そやけど…」
紫「遠慮しないでいいから。」
あなた「うん、、」
きのうから、
紫耀に迷惑かけてばっかやん、、
申し訳ない…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!