時間は、あっという間に過ぎて、
次は、最後の曲。
そんなことを思っていたら、
イヤモニ越しに、声が聞こえた。
" あなた、出ろ。挨拶。"
大倉くん、?
" はよ!"
え、いや、
もう龍太くんとじーこ出てるし、、
困惑してたら、
スタッフさんたちに裏から押し出された。
あなた「ちょっ、え、!?」
康「あなた!どうしたん?」
あなた「なんか押し出された、」
龍「なんやそれ笑」
あなた「いやほんまに、え、はけます、」
康「いいやん!おいでおいで!」
じーこに腕を引かれ、
わたしは龍太くんの横に並んだ。
あなた「ごめんなさいほんとになんか申し訳ない…」
龍「謝ることや無いやろ、ほら、見てみ?」
龍太くんに肩をたたかれ、
わたしは顔を上げた。
あなた「っ… うそ、」
目の前に広がっていたのは、
キラキラしたペンライト。
緑、紫、
そして、
わたしの、なにわ皇子のときのメンバーカラーの
黄色。
あなた「やばい、どうしよ、見て?ねえ、きいろ、いっぱいある、…やばい、」
康「嬉しいですよ、ほんまに。綺麗やな…」
龍「な、すごいわ。 … 最初は俺から行くわ。そして康二にバトンタッチな?」
…え、最後?
うそやん、
え?
龍「みなさん、本日はありがとうございました。…しんみりせんでええで、べつに。この大阪城ホールに関西Jr.が2年連続で立たせていただけるのは、こうやって足を運んでくださる皆さんや、支えてくださるスタッフさんのおかげです。本当に感謝しています。
生きていく中で、しんどいときや辛いとき、ここで行われたコンサート…っ、ごめんなさい、」
康「風邪気味なんですか?」
うそ下手すぎやで龍太くん。
…泣きそう、
龍「風邪気味なんです。辛い時にね、ここで何もかも忘れて楽しんでいたことを思い出していただけたら僕たちはすごく幸いです。そして僕自身もそんな幸せな時間を今年も届けられたらと思っています。だから応援よろしくお願いします。お渡しします!」
康「お渡しされた!今の龍太くんの話をまとめると向井康二が大好きということです!そういうことでしょ?」
龍「そう、好き好き、」
康「やったー!!」
こんなやりとりすらも、
愛おしくて、
涙が溢れてきて、
わたしは少しの間後ろを向いた。
康「大丈夫ですかね、?」
あなた「鼻水が、花粉ですかね、?」
龍「早いわ笑」
康「まあ早めのってことですよ。今日は楽しかったですかー!」
客「イェーイ!」
康「僕も楽しかったでーす!」
客「イェーイ!」
康「関西Jr.が大好きですかー!」
あなた「イェーーーーーーーーイ!!!!!!」
康「あなた声でかっ!!笑 今年もよろしくー!」
客「イェーイ!」
康「僕は今日、泊まりに行きます!龍太くんの〜?」
客「イェーイ!」
龍「家とイェーイかけんでええねん笑 俺しか分からんぞ、それ」
あなた「あなたも行きたいねんけど。」
康「行こいこ!もうみんなで行く笑 えー、、2019年は関西Jr.にとって素晴らしい年になると思ってる。」
龍「ほんとにそうですよ。」
康「個々にがんばってますからね。きっと嬉しい方向に進んでいくね。それは僕たち頑張りやと思うんですよ。僕たちが頑張らんと終わっちゃうから。皆さんは信じて着いてきてください。信じてくれれば、皆様の嬉しい方向にね、僕たち進んでいきますんで。これからもほんとに応援の方よろしくお願いします!じゃあね、最後、あなた!」
あなた「はいっ… いつぶりでしょうかね。こんなふうに…ね、グズッ……すんません、なんかちょっと、ね、……はい、話しますね。 みなさん、今日は本当に本当にありがとうございました。」
わたしは、
深く深くお辞儀をした。
顔を上げると、
目の前は、一面黄色の光。
あなた「きれいやね… ほんまに。 わたしたちが、こうやって、ステージにたって、キラキラ輝いていられるのはファンの皆さん、スタッフさん方、関係者さんたちのおかげです。皆さんがいないと、わたしたちは輝くことなんて出来ないです。ほんまに感謝してます。わたしね、関西ジュニア、大好きなんです。みんないい人なんですよ。ほんま、家族みたいで。大好きなんです。関西ジュニアって、めちゃくちゃ絆強いんですよ。ジャニーズいち絆強いですよきっと!笑」
康「そうやね。ほんまに。」
あなた「それから、ファンの皆さんとの絆もね、それと同じくらい強いと思うんですよ。だって、…たくさん、辛いこと、悲しいこと一緒に乗り越えてきたから。みなさんがいたから乗り越えられました。…っ、、グズッ、前を向けました。…これからも、受け入れたくないくらい辛いことって、たくさんでてくると思います。だけど…っ、、」
康「ゆっくりでいいよ、」
龍「いろいろな、ありましたから、思うことも多いよな」
" がんばれ!"
" 大丈夫!"
そんな声が聞こえる。
あなた「ありがとうございます… それでも、それぞれが行く道を、応援してもらえたら、それ以上に嬉しいこと、ありがたいことはありません。絶対恩は返します。幸せにします。…だから、これからも、関西ジャニーズJr.をよろしくお願いします。」
わたしがお辞儀をすると、
横にいたじーこも、室くんも、
一緒になって、
深く、深く頭を下げた。
会場は、
温かい拍手に包み込まれていて、
なんだかすごく、
安心した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!