休演日は、
ほんとに、ずーっと寝てた。
こんなに寝れちゃうんやってくらい。
夜もぐっすりやった。
そして、
この一週間は、
なんかあっという間に過ぎた。
見学も、いっぱい来てくれた。
大橋くんとか。
みっちーも来てくれた。
楽屋きて、無言で抱きつかれた()
関西のみんな、なんかすごい泣いてくれる。
ほんまに頑張ったなって。
…みんな、見てくれてたんやなって。
すごい、こころが、あったかくなる。
今日からは、最後の一週間。
気持ちが、グッと引き締まる。
優「あなたちゃん、調子、どう?」
あなた「ん?大丈夫。…でもなんか、あれやな、最後の一週間って、なんやろ、信じられへんわ、」
優「なんか、早かったよね、」
あなた「うん… 千穐楽なんて、まだまだやって思ってたのに笑」
龍「終わったらしばらく会えないね、」
あなた「なんか寂しいな、こんなに毎日会ってるのに。」
ガチャッ、
瑞「あなた、」
あなた「ん?」
瑞「ジャニーさんが探してる。」
あなた「えっ、」
なんやろ、
わたしは急いで楽屋を出た。
あなた「ジャニーさんっ、」
ジャ「you何してたの?探してたのに。」
あなた「優斗と龍斗と話してて、」
ジャ「youたち仲良いね。」
あなた「ありがたいことに、みんな仲良くしてくれて…笑 で、なんで探しとったん、?」
ジャ「you、向井と仲良い?」
あなた「じーこ?うん、普通に仲良しやと思う、」
ジャ「連絡とってる?」
あなた「そろそろ見に行くって、昨日連絡くれて、それくらい、かな、」
ジャ「そうか。」
あなた「なんでじーこ、?」
ジャ「元気ないから。」
え、?
なんで?
あなた「なんで、?」
ジャ「聞いてないの?」
なに?
…こわい、知りたくない、
でも、
あなた「聞いてない、です、」
ジャ「関西ジュニアにグループできたんだよ。」
頭が、
真っ白になった。
鼓動が、急に速くなるのがわかった。
…え、?
まって、
じーこ、おらんの、?
あなた「…メンバーは、」
ジャ「西畑、大西、道枝、長尾、高橋、藤原、大橋。」
身体が、鉛のように重たくなった。
…もう、ダメなんだ。
わたし、一緒にできないんだ。
やっぱり、
すこしでも、期待なんて、しなきゃよかった。
言葉、出ない。
頭の中にはこんなにあるのに。
それに、
なんで、じーこは、?龍太くんは?
いろんなことが、
頭の中を駆け巡って、
ようやく出てきた言葉が、
" わたしはそっちじゃダメでしたか?"
なんて、
ほんまに最低やな。
ジャニーさんは、
" そのうちわかるよ。"
と言って、その場を去った。
力が抜けて、
わたしは膝から崩れ落ちた。
ポタポタと、
わたしの涙が床に落ちていく。
いろんな感情がぐちゃぐちゃになって、
もう、泣くことしかできなかった。
…そのうちわかるって、
だめだった。
諦めないって、決めたけど、
もう、無理なんや。
やっぱり、
関西にわたしの居場所はないんやな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。