マイキーは少し考えた素振りをする。
そして、ハッと思いついたような表情をした。
きっとろくな事じゃないな……((
マイキーは私の背中に飛びついてくる。
背中に温もりを感じて、少し
いや結構照れくさく感じた。
こんな日常が続けばいい。
私もマイキーも身長は小さめなため、
少しの間はドラケンが運転できた……ものの、
突然バランスが崩れてしまった。
衝撃に備えて目をつぶると、
全く衝撃は来ず、懐かしい香りにフワッと包まれた。
ふと頭上を見上げると、
マイキーの顔がドアップで視界に入り込む。
一瞬身をのけぞらせたが、
がっしりとした腕に引き寄せられて、それは叶わなかった。
………もしかして私、
マイキーに抱きしめられて……?!?!
恥ずかしくてたまらなくなり、
私はマイキーの腕から抜け出す。
そして、彼の横に座り込んだ。
ふとドラケンを見ると、
自転車を立たせて様子を見ている。
壊れていないかをチェックしているようだ。
……うん、ごめん。
自転車って高いもんね
心の中でそっと合掌すると、
ドラケンがすごい形相でこちらを向いた。
ワーワーギャーギャー言っていると、
なんか、全部忘れちゃいそう。
マイキーが大きなものを背負ってるなんて。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。