「 唯役の白名あなたさんです! 」
『 よろしくお願いします〜 』
年下彼氏がクランクインを迎えた。
生で見るあなたちゃんは
テレビで見るよりも何倍も美人やった
『 、あの 』
「 !はい! 」
『 撮影、短い間ですがよろしくお願いします 』
「 あ、こちらこそ、! 」
ふわっと笑った笑顔は俺の心臓にずっきゅんと刺さり。
静かに撃沈しながらもしっかりと記憶に焼きつけた
__
撮影は順調に進む。
しかし俺の予定していた事は全く進まない
1、仲良くなる
2、連絡先を交換する
3、告白する
俺にしては大まかな予定やと思う
やけど今のところ1にも達してなくて。
「 仲良くするには…話しかけるしかないな 」
そう思って手元にあったバスケットボールを持ち
あなたちゃんの元へ向かう
「 白名さん〜1対1やりません? 」
『 お、やりましょ 』
フリースローにしよかなって思ったけど
1対1の方が自然に距離近くなるし。
その方が色々お得やし。
『 1本1点の5点先取で。先ディフェンスします 』
「 りょーかいっす 」
まあ軽くプレイして勝って 、イケメンなところ見せとこ
これが距離縮められるキッカケになればいいんやけど
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。