side:YOU
__ パンッ、パンッ、パンッ
銃声が3発あたりに響き渡る
「 lie down!! 」
『 ふふ 』
キャンティ「 応戦するかい?」
『 必要ないわ。私の前では血は流させないよ 』
宣言通り人に銃は負けず
立てかけてある板を撃って
囲んでいる車をジャンプ台にし
アクセルを思いっきり踏み込んで車を飛び越えた
キャンティ「 うっわぁ、!??」
コルン「 … 死ぬ 」
『 死なないわよ!!』
大通りに出ると再度アクセルを踏み込む
加速した車はどんどん他の車を追い抜かしていく
サイドミラーで後ろから折ってくる車を確認しながら
ハンドルを切る。
そうしながら私が今回呼ばれた意味をやっと理解する
『 ふふ、そーゆーことね 』
あの御方は全てお見通しってことね。
今回のターゲットが囮だということも、
それを使って私たちを捕まえようとしていることも。
だからここに私を向かわせたんだ
カーチェイスが得意な私を。
この手の技術は15の時に叩き込まれたから
大丈夫、余裕で行ける
_ パンパンパンッッ
相手が発砲した弾が
私たちの車のリアガラスに当たってヒビをつくる
『 … チッ。キャンティ、コルン、撃っていいよ 』
キャンティ「 ひゃはっ 」
コルン「 ガラス割る?」
『 ええ、リアガラス割っちゃって。敵のタイヤをパンクさせていい感じに足止めして 』
キャンティ「 脳天じゃねぇの?」
『 言ったでしょ。私の前では血は流させないと 』
キャンティ「 … つまんねー 」
後ろは2人に任せて
私は追いついてきた車を相手にする
インターポールの奴らは容赦なく車を打ち付けてきて
グラつくがさすがバンだ。
スピードは出ないがフィジカルはある
私はまだから銃の先を出し下のタイヤに向けて発砲すると
パンクした音が聞こえて隣を走っていた車は回転しながら道の端へとスピンしていく
キャンティ「 やばいー、たのしいわ!!」
コルン「 車がスピンしてく 」
2人は後ろで銃を構えながらそうはしゃいでいて
それを横目で見ながら画面の光った携帯へと視線を落とす
送り主はなんとRUMからだった
__ “ 1584番倉庫に向かえ ”
これは別の車に乗り換えろということだろうか?
タイミングが良すぎて逆に怖いが、
大人しく送られてきた場所に向かおうと地図アプリを開くと
あろうことかそれはが走っている道と逆方向であった
『 … 2人とも、舌噛まないように気をつけてね 』
そう2人に声をかけたのと
中央分岐を大破したのは同時だった
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。