ゆいちゃんさんの言葉も気になるけど、とりあえずもうすぐ試合だから切り替えて!
次の試合の相手は2ーC。
……あなたのクラス。
……だからあの人も居る。
試合中、おれはずっと浦田センパイをマークしとった。
っ来た!
「___なあ。オレが勝ったらお前もう、桧山に近づかないって約束しろ。桧山が辛いだろ?
…その気もないのに」
「センパイが負けたら?」
「負けるわけねーじゃん」
「!」
っえ!
フェイント…!
今の流れは完全にシュートやったのに…!
……負けたくない…!
side あなた
"真剣に考えて"
「………」
「……そーえばさ、別れたんだってね」
「え」
「悠くんと日向沙良」
ピーーー!
はっ。
1ーA対2-Cの試合が終わった。
結果は、2-Cの勝利だった。
「桧山ちゃーん!次試合だよ!」
「あ、うん……。」
別れたの……?
あの2人……
side sakata
「………」
"近づくな"
負けて、しもうた……。
"その気もないのに"
___おれは……。
「キャアアーー!」
「え?今のなんなん?」
「さあわからん。女子コートの方やない?なんか集まってるし」
「………?」
えっ……。
あなた………!
「い、たい…。」
「桧山ちゃん大丈夫!?」
「と、とりあえず保健室に」
どうしよう……。
すごく痛い…。
足くじいただけなのに……
涙出そう……。
「あなたっ」
ああ、いつだって
「おんぶする。ちゃんとつかまっててな」
「……うん。」
わたしのヒーローは、
君だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。