第18話

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2020/09/23 10:23

「すきなの。………悠。」







あぁ。悠の瞳に









「……っあなた」











わたしがちゃんと写ってる







「ごめn」


「いいのっ。いたかっただけだから」







……………。








「悠、幸せになってね」








今できる最高の笑顔を作る。









「………じゃないと、ぜったいゆるさないから」










「……その傘使っていいよ。わたし走って帰るから」










大丈夫。ちゃんとえた。












"悠の幸せが一番だいじなの"









"悠、幸せになってね"











わたしはいつも嘘つきだけど、せめてそれがいつか100%本音になるように、








一歩前に進めたんだ。









───────





「おはよー」


「あんなに濡れて帰ってたけど体、大丈夫そうでよかった。」


「悠もね」


「……えーと傘、ありがと。」


「あ、そうだった。…あはっ悠またネクタイ………歪ん、でる…。」



「ありがと」


「……今度からは、もう直してあげないよ。」


「…うん」


「"お隣さん"同士これからもよろしくね」











_______もう、戻れなくなってしまった。









教室のベランダ。ここは、わたしとゆいちゃんの特等席。




「そっかー……頑張ったねあなた」





「うん。……フラれちゃったけど、初めてわたしをちゃんと見てもらえたよ。ゆいちゃん、ありがと。いろいろと」


「…むぎゅーっ!」


「は、わっ!」





く、苦しい……。ぎゅって力込めすぎだよ…。



「……よし!合コンすっか!!」


「ぇえ!?」


「男の傷は男でしか癒せないの!」


「む、むりですー!」








「なーそこの2人ー」

「「は?/へ?」」


「なに?月崎」


「今日、近くの神社で祭りあんじゃん?」








……あぁ、そういえば。毎年優の家とうちで一緒行ったけ……。でも今年はきっと…。





ハッ!ダメダメ!そうやってすぐ暗くなっちゃ!




「桧山と黒田も一緒に行かねー?」


「どーする?」


「たのしそう!」


「はい決定ー」







暗くなっちゃぜったいダメだからね、わたし。

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