第34話

私じゃなきゃダメって言って
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2020/10/01 14:11

「うーん………」








「なんか、違うような……。フリフリしすぎ……?浦田くんどんな服かな……?」













ただ今、デート服総選挙中…………













「あなた……デートか…?!一体誰と……。あ、悠くん?!」





「ちょ、お父さんやめなさいよ。あなたに嫌われるわよ……。」







「………」







さかのぼること2週間前。






プールに落ちたあの日。








あの後すぐに体操服に着替え、浦田くんに家まで送ってもらった。










『………桧山、期末終わったら2人でどっか行かね?』


『え、』


『で、その日返事聞かせて』









浦田くん……。


真剣だ。




本気、なんだ。









『…わかった。』










「…………」







いい加減、ハッキリしなきゃダメだ。







______
____







待ち合わせは10時。


今は9時半。


待ち合わせより早く着きそう………。







腕時計を見ながら、駅前を歩いていた。


すると、いきなり右手を誰かに掴まれた。











「あなたっ、浦田センパイと会うん?」





「悠……!ど、どうしてここに居るの?」



「たまたまこの近くで遊んでたら、あなた見かけて……」














………悠には関係ないでしょ?














「……どうしてそんなこと聞くの?」




「ヤダ。だめ。」















…………ホントは言いたくないけどさ、私悲しいの。気づいてるの。


















「……ゆ、悠が、浦田くんに私を取られたくないのは……。





…………わたしがお母さんみたいだからじゃないの」











………………。











ゆっくりと顔をあげる。











すると、悠は驚いた顔をしてした。




















そして、ゆっくり掴んでいた私の右手を離した。







それが…。











それがすごく傷ついた。













「…ほら、やっぱりそういうことなんでしょっ……!」







何も言い返して来ないんだ。










早くこの場から居なくなりたくて、踵を返し早足で駅から遠ざかるように歩いた。







悔しくって、悲しくって……。













もう最悪だよ。

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