そして、お祭りの待ち合わせ時間。
女子はみんな浴衣で来ることになった。
ちなみの男女4人ずつできました。
「よーし。みんなそろったし行くか。」
「なに食べよー」
「わたしやきとりー」
「ゆいちゃんおじさんみたい」
「桧山は?」
「わっ浦田くん。うーん……。わたしはまだお腹減ってないんだけど………あ、」
目にとまったのは、スーパーボールすくい。
ザバァッ!
「あー!破けちゃった……」
「まじ?」
「桧山ちゃん下手だね」
「うらさん、おれら食いもん買って来るわー」
「いってらー」
どうして、とれぬ………
「おかしいな……?なにがいけないんだろう……?ど、どうしよう……あと一回で終わっちゃう」
「………どれが欲しいわけ?下手すぎてわかんなかった」
「え?あ、えっとあの半透明っぽいピンクのきらきらしたやつ」
「りょ」
______
「ハイ残念だったねー。1個だけすきなの手で取っていいよ」
「…………」
「……ぷ」
「笑うなっ」
「ごめ……っだって、わたしに下手って言っておいて浦田くんも全然とれないんだもん」
「わ、わるかったなー」
「…でも、うれしかったよ。ありがとう。」
「……どーいたしまして」
side sara
「日向さんっ射的でこれ当てたっ!ぷーすけのぬいぐるみ、かわいくない?」
「かわいい。というか、大きい」
「でしょ?あげるー」
「えっ…ありがとう」
……………。
_________
『えーっとモチーフの造花だよな。どんなの描きたいの?』
『……ぷーすけくんが居る。一ノ瀬先生すきなんですか?ぬいぐるみあるし……。』
『も、…もらいもの』
『うそ。すっごくびくってしてました。』
『…えーっとどこにしまってけな……』
『……ふ』
『……笑うなよ』
「……日向さん?」
は……。
思い、出してた…。
「あ…………ううんなんでもない。」
「…浴衣似合っとる」
「……3回目だよ」
「…だって何回も言いたくなるんやもん」
…うれしそう………。
「な、なんちゃって!え、えーとおれ飲み物買って来るわ!」
………坂田くん顔真っ赤だったな…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。