あなたの家の前。
……あなた帰ってきとるかな…?
ピンポンしてみよ……。
「………。」
「あれ?悠?」
「あなたっ」
「どうしたの?」
浦田くんと帰っていたら、家の前に悠が居た。
「「………………」」
「あ、えっと!こちらクラスメイトの浦田くん。暗くなって危ないから、送ってくれたの」
「あぁ……。そうなんや、はじめまして」
「こっちは、幼なじみの悠」
…そう。もういつもと同じではないけど……。
「……あぁはじめましてー。…ゆーくん?」
……あれ?
…浦田くん、なんか……へん?
「…ふーん。……1年なんだ」
「…そ、ですけど」
え?え!?なにっ!?
怒ってる……?
悠もなんか対抗してるし……
「あのう…。浦田くん……?」
「桧山と仲良いんだったら、オレとも仲よくしてほしいなー。」
そう言うと、浦田くんは悠の手を乱暴にとって、一方的に握手をした。
「………もしかしたら、オレと桧山 付き合うかもしんねーし。」
「なぁ?桧山」
………え?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!