side sara
「えー本当ですか?それ?ふふ。一ノ瀬先生って意外とドジなんですね」
美術室に行く途中、一ノ瀬先生と桧山さんが楽しそうに話していた。
それに桧山さんは、
一ノ瀬先生に、触れていた。
…どうして?
「じゃあ、先生また明日」
「じゃあ明日。」
「……あ、日向。お前なんで昨日部活やすんd…」
知らない。
先生なんて。
私はオマケなんかじゃない。
先生のことを本気で好きだったのに……。
それから、クラスに直行した。
「…坂田くん」
ちょうど掃除をしながら、男子とふざけていた。
そのまま、校舎裏に呼び出した。
「このあいだの、返事なんだけど、」
わかりやすくビクつく坂田くん。
「…いいよ」
「付き合おうよ。坂田くん。」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。