、、、急いで扉を開けた。
はずだった。
扉を開けた瞬間、暗闇が広がっていた。
慌てて扉から出ようとするも、白い扉なんて元々なかったかのようにただ暗闇が私を包んでいた。
どうして、、、!?
私は今から夢の中へ行く途中なのに、、、
身動きが取れない、、、
体が鉛のように重く、その場から離れられない、、、
いつも何故か分からずここへ来るんだ。
今までここへ来たことはあったが今は何か変だ。
とても真っ暗で何も聞こえないのに、
何故かどこかが騒がしい気がする。
、、、1人じゃない感じがする。
、、、私は耳をすました。
それ以外に何も出来ないから、ただ耳を傾けた。
目を閉じて、、、
あ、、、
この声、、、
何度も聞いたこの声、、、
この声は、、、!
【TOP4】「起きて、、、!!」
体がフッと軽くなった。
まるで鉛が体から外れたように。
、、、今、聞こえた。
、、、その声のする方へ目を開いた。
、、、どこか遠くに、あの4色の光が見えた気がした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!