第11話

いじめ姫の話
1,283
2020/07/12 10:39
新しい転校生に、名作は興味津々であった。
松田 名作
松田 名作
転校生だって、あなたちゃん。
どんな子だろう…ね…
しかし、その興味もあなたの顔色の悪さに打ち消された。
松田 名作
松田 名作
あなたちゃん?
どうしたの…!?
そうこうしている内に、HRが終わり休み時間。
松田 名作
松田 名作
あなたちゃん、大丈夫!?
あなた
は、はぁ…はぁ…
ノキオ
ノキオ
なんか顔色悪いぜ?
スウィーツ
スウィーツ
いつもとちょっと違うよ!
松田 名作
松田 名作
いやちょっとぐらいじゃ無いから!
むすび
むすび
どうしたですか?
あなた
…な、なんでも無いです!
すみませんご心配をおかけしまして
名作達からの気持ちはとても嬉しかった。
しかし、心配をかけてはいけない。
その気持ちが勝ってしまい、何も言わず、笑顔で返した。
名作たちはおかしいと思いつつも、「なにかあったら言ってね」と言っておいた。
あなた
あなたの目線は自然と姫子に向いていた。
なにをするのか、心配で堪らなかったのだ。
茫然としている内に、名作たちと姫子の自己紹介が始まっていた。
松田 名作
松田 名作
僕は松田名作、よろしく!
スウィーツ
スウィーツ
スウィーツだよ!
ボルト
ボルト
ボルトまんねん
むすび
むすび
むすびと呼んで下さい
ノキオ
ノキオ
俺はノキオ。
言っておくが、ロボットさ
ノキオにツッコミを入れると、「あなたちゃんも自己紹介しなよ!」と振る名作。
あなた
あ、鴬梅あなたです。
どうぞよしなに…(ニコ
あなたは勿論躊躇はしたものの、ここは普通に振る舞う方が良いと判断したらしい。
一瞬笑顔が消えたように見えた姫子だったが、直ぐに調子を戻した。
辰沢 姫子
あー…
えっとぉ学校を案内してもらっても良いですかー?✨
松田 名作
松田 名作
…?
う、うんいいよ!
あなたとのすれ違い様に、一瞬だが、はっきり、ギロリとあなたを睨んだのは、名作達は知らない。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
‐放課後‐
松田 名作
松田 名作
あ、学校に忘れ物してきちゃった!
スウィーツ
スウィーツ
えー!
ノキオ
ノキオ
大丈夫だろ、どうせ名作のなんだから
むすび
むすび
そうですね、どうせ名作くんのですし
ボルト
ボルト
どうせ名作だからな
松田 名作
松田 名作
どうせどうせうるせぇ!
あとボルトのは意味違くなってない!?
スウィーツ
スウィーツ
じゃあ皆で取りに行こー!
松田 名作
松田 名作
なんでだよ!
結局皆一緒になって取りに行く名作達。
この後目の当たりにする光景を想像することなどできやしなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むすび
むすび
ところでなにを忘れたですか?
松田 名作
松田 名作
あぁ、筆箱を…
ボルト
ボルト
しょうもねぇな!!💢
松田 名作
松田 名作
いやなぜキレる
声がデカイよ
ノキオ
ノキオ
あ、おい待て。
誰か居ないか?
ノキオの言った通り、奥の方で何か音(?)がした。
松田 名作
松田 名作
?あ、ホントだ。
スウィーツ
スウィーツ
教室かな?
どの道忘れ物を取りに行かなければならないのだが、少し急いで教室へ向かった。

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