あれから何も言わないままただ無言で電車に揺られていた。
気まずい沈黙を割くように言った。
……
また流れる沈黙_______.
今の私たちは周りから見たらどう見えるだろうか、、
ふとユンギさんの方を見る
少し長めな前髪からはタレ目だけどキリッとしている目が窓の方を見ている。
かっこいい、、
他校の生徒から色々な誘いを受けるのもうなずけるぐらいユンギさんが纏っている雰囲気はとてもかっこよくて落ち着いて見える。
どれくらいだろうか
さほど長くはないだろうがユンギさんに見とれていたらユンギさんと目が合った。
咄嗟にユンギさんから目を離し私もドアの窓を見る。
次の駅で私は降りなくちゃいけない。
あと3分ぐらいだろうか、、
残りの時間はただ2人とも黙ったままで終わると思っていた。
急に聞いてきて驚いてユンギさんの方に目を向ける。
ユンギさんは少し目を伏せたまま無言だった。
『次は○○駅〜○○駅〜』
流れるアナウンスを合図にユンギさんがこっちを見た。
その後何が起こったのか、、
それが分かるのに時間はかからなかった。
小さく聞こえた声に反応する間もなく目に入ったのはユンギさんの顔
少し触れるだけで直ぐに電車が止まっったと同時にその唇は離れた。
驚きと動揺で離れた瞬間に私は走って電車をおりた。
あれは、キス??
なんで、、
ホームに向かってただひたすら走って改札を抜ける。
走っている中でなぜか涙が出てくる
流れる涙は止まることを知らず、家に着いてからもずっと流れ続けた。
親の声にも反応せず自分の部屋に戻りベットの上に寝転がる。
まだ唇には残っているあの感覚がとても現実的で、、
本当は嫌なはずなのに、、
嫌じゃない、、むしろ嬉しいと思ってしまった。
それからプツリと意識はどこかに飛んでいって
私は眠りについた。
そこから起きたのは、ちょうど日が昇り始めた頃だった。
to be continued…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。