急な質問に驚いた。
何より、そんなふうに思われたなんて知って胸が締め付けられるような感覚に襲われた。
何だか何時もよりも元気がないように見えた。
冗談半分で聞いたつもりがまさかの答えでさらに驚いた。
そう言ったあと、こちらを真っ直ぐ見て言った。
その言葉を聞いて、さっきの胸の締め付けがさらに強くなるでも、それはどこか暖かくて
優しいものでさっきとはまるで違うものだった。
気づかないわけじゃない。
本当は最初から知ってた。
私がユンギさんに好意を抱いてるって。
でも、そんなの持っちゃいけない。
彼は私のバイト先のお客であって友達ではない。
良くて知り合い程度だろう。
お客さんと恋人っていう関係になるのはいけないと心のどこかで思ってる自分がいて直ぐに「私も好きです」なんて言えなかった。
だから、私はあなたに嘘をつく。
決して、実ってはいけない恋だから……
to be continued…。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!