第4話

【第一章】#3
240
2024/04/01 08:34
Iside








暗闇の中にいた。
真っ暗で、
なにも見えなくて、
自分がいるのかすらもわからないような暗闇だった。
I
I
…どこや、ここ…
怖かった。
ただ、暗闇の中に俺は立ちすくんでいた。





















…ふと、風が吹いてきた。
暖かい、春の風。
そして、その風に乗って…
歌声が、聴こえてきた。




少し特徴的な声だった。
声質で一番近いのは「低音イケボ」という感じ…?
そして、このメロディ…
I
I
花鳥…風月?
たぶん相当練習したのだろう、
ブレスのタイミング、音程、リズム、全てが完璧だった。
そして、どこか… 








懐かしさを感じた。
俺は、気づいたら歌声の聴こえてくる方へと走り出していた。
I
I
ハァッハァッハァッッッッ
息が切れる。
いつまでたっても終わりが見えない闇の中。
それでも、俺は走っていた。
そうしないと、大切な何かが消えてしまうような気がして。
ただ、歌声を追いかけていた。










ビューッ
強い風が吹いた。
I
I
ッ…!
思わず目を瞑る。
そして、目を開けるとそこは…
ふふみ
ふふみ
こちらもよかったら!!!

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