前の話
一覧へ
次の話

第5話

#3 名取先生の告白
2,667
2018/08/18 11:17
藍沢耕作
名取、横峯。
緒方さんのバイタルチェックしてくれ。
名取 颯馬
はい
横峯あかり
はぁい
緋山 美帆子
あ、名取、横峯。
私がやるから、いいよ。
名取 颯馬
...あ、そうですよね!
緋山 美帆子
は?
名取 颯馬
いいえなんでも
横峯あかり
わかりました!
じゃあ、緋山先生の彼氏さんh
緋山 美帆子
彼氏じゃないわ
名取 颯馬
違うんですか?
緋山 美帆子
何2人して
横峯あかり
ま、まぁまぁ!
お願いしますね!はーい
横峯が小走りで去っていく。
俺は、緋山先生の方を見る。
名取 颯馬
緋山先生、緒方さん待ってますよ?
緋山 美帆子
あんたさ、
名取 颯馬
はい?
緋山 美帆子
横峯と付き合ったら?
お似合いよ。
名取 颯馬
いや。
俺は、
緋山 美帆子
...
名取 颯馬
俺は、
言うしかないか。
緋山 美帆子
何よ
名取 颯馬
緋山先生が好きなんです。
緋山 美帆子
...
名取 颯馬
でも緋山先生には緒方さんがいますし。
俺は、片思いで充分です。
緋山 美帆子
名取
名取 颯馬
じゃあ、行きますね
緋山先生が、いつも俺を怒る時とは違う目をして俺を見てる。
名取 颯馬
(無理だ)
俺は佇んでいる緋山先生に早歩きで近づいた。

そして
緋山 美帆子
(っ)
名取 颯馬
(もう、これで終わりにしよう)
キスをした。

短い、軽いキス。


緋山先生は拒否しなかった。
名取 颯馬
これで、終わりにできます
緋山 美帆子
...ほんとに?
名取 颯馬
え?
緋山 美帆子
ほんとに、これで終わりにできんの?
あんたみたいに、あったこと引きずって周りに撒き散らすような奴が?
名取 颯馬
...
緋山 美帆子
バカ
緋山先生が、俺を見た。


名取 颯馬
(嘘だろ..)
キスされていた。

さっきよりも、軽い。
緋山 美帆子
ほんとにバカだね。
笑っちゃう
緋山先生が去っていく。

俺は、まだ少し温もりの残っている唇を触る。
名取 颯馬
嘘だろ!?
藍沢耕作
どうした名取
名取 颯馬
!!

い、いえ、何でも。
藍沢耕作
そうか。




俺は早歩きでスタッフステーションに戻った。













さっきのキスを、藍沢先生に見られていたとも知らずに。

プリ小説オーディオドラマ