第3話

217
2018/11/17 23:21




私たちは1年生だけの最初の発表会があった。







それはもとより知っていたけど。






それは7月下旬だ。






あれから奏音とも関とも、仲良くやっていけそうな雰囲気を作り出してきた。








(入部して2ヶ月、3ヶ月目まで一気に飛ぶけど許して)((おぃ










河野 水菜
1年生!今日は金工室での合奏になるから集まって!
3時からだよ〜
香川 里奈
りょ
井川 玲音
りょーかい
前川 奏音
へーい
あなた

OK!




私たちは金工室に向かう。






関 隼人
俺らは楽器と往復しないといけないからめんどいよね?
あなた

それなマジそれな

前川 奏音
あー。でも俺の方が軽いかな
あなた

そりゃそうだ。奏音のはほぼ木じゃん笑

関 隼人
中空洞だしな、ま、力無しにはいいと思うよ俺は!
前川 奏音
関ぶっ飛ばす
関 隼人
まぁまぁまぁまぁ、怖いことゆうなよって!
あなた

関……最低だろw

関 隼人
まぁまぁ、俺の優しさ!





~金工室~
河野 水菜
合奏しつつ、たまに換気するからね!
あなた

了解!



個人練習かぁ〜。




暇なんだよね、曲も飽きたしぃ。




基礎もつまんないしぃ。





もう今すぐに換気したい気分だわぁ。






✂︎-----------------㋖㋷㋣㋷線-------------------✂︎



あなた

あづい〜。
溶けそうだよーーーー。

山川 夢子
……ねねー水菜
そろそろ換気しない?あなたも里奈とかもあついって言ってるし?
河野 水菜
おけ!夢子ちゃん情報ありがとう!



水菜が手を叩く。



みんなが吹くのをやめて水菜に注目した。




河野 水菜
今から10分間、休憩も兼ねて換気します!



みんなが声を揃えて『はい』と答える。





そしたらみんな、楽器を下ろして気が抜けたように背もたれに寄りかかって喋り始めた。




あなた

結局はここも人多いし、廊下でも行こかな~。

ちょー小声でぼやいて、金工室を出た。






そしたらあとを付けるように奏音がフラフラ出てきた。




あなた

〜。



私は校庭に近いフェンスに寄りかかって運動部を見つめてた。









頑張ってるなぁーって思いながら。




前川 奏音
ねねー何見てるのー?
あなた

えー、いや、なんとなーく。

前川 奏音
そうなんだー。
あなた

うん、
いやー、聞いてよー。

前川 奏音
なになに
あなた

最近ウザイ人が多くてさ

前川 奏音
ぁーね。
あなた

あぁみて里奈とか結構苦手なんだよね。
夏沙とかも。主旋多すぎ〜とかさ、低音に言うなよって。

あなた

こっちはメロディーねーのに!!

前川 奏音
ぁぁ〜。あいつそういうやつなの?
女子って面倒なんだね
あなた

そーだよほんと……




しばらく黙っていたら向こうが口を開いた。





前川 奏音
今日は女子テニス部いないのか。
あなた

なんで女子テニス部?

前川 奏音
えー、なんとなく近いから?
あなた

近い?w
てかその言い方やめなよふつーにきもいぞ

前川 奏音
ええっ!
あなた

じゃ、あたし戻るねー

前川 奏音
俺も戻る。


私たちは金工室に戻った。





わかった。奏音が女子テニス部を気にしていること――――。

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