無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第2話

時は巡り、今ここにいるけれど
歩夢と出会ってもう半年になるかな。
半年・・・一瞬の時間だった。あの頃の、私たちが出会った頃のように二人で楽しく過ごしていた。特になんの変化もなく。ただ一つ歩夢から頼まれたこと。それは、
『俺が帰ってきたことは誰にも言わないで。』
ということ。その時は受け入れたが、今になって疑問が生じる。
1つ、歩夢が私以外の人と喋っていないこと。2つ、歩夢は学校に行ってないこと。3つ、歩夢が帰ってきたのにまるで誰も見えてないように気づかないこと。
でも、その事について私は誰にも聞けなかった。怖かったそれに最近思う。歩夢の足先がすけている・・・。
「歩夢。」
「ん?」
「何かあった?」
私は苦笑いしてそう聞くしかなかった。歩夢の口は閉ざされたまま、しばらく沈黙が続いた。そして
「何も無いよ。」
そう言って笑った歩夢の顔はどこか悲しそうで。何も無い訳がないと強く感じた。
「行こっか。」
そう口を開いた歩夢はもう1つ言葉をそえた。
「そういえばもう卒業式だね。」
「あ、うん。」
卒業式まであと3日。もう間近だ。ふと私の頭の中に卒業式で歌う歌のメロディーが流れてきた。私がそのメロディーに耳を寄せていると、遮るようにポツリと歩夢が言葉を発した。
「もう・・・お別れだね。」
その瞬間ハッとして、私は下げていた頭を上げた。
歩夢は、
歩夢は、    消えていた。