第123話

私の親友(茜ver.)
1,663
2020/02/24 14:03
ふと我に帰ると、私は優樹菜を突き飛ばしていた。
鈴木 茜(すずき あかね)
鈴木 茜(すずき あかね)
あ…あ、あ…
言葉が出ない。

流産したのは優樹菜のせいじゃない、そんなの分かってるつもりが、分かってない。

人に八つ当たりした所で私たちの赤ちゃんは帰ってこない。
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
茜…
鈴木 茜(すずき あかね)
鈴木 茜(すずき あかね)
あ、あ…ちが…
重い体をなんとか起き上がらせ、優樹菜は私の腕を掴んだ。
絶対にもう…友達だなんて思ってくれない。

私はそのくらい最低なことをした。
そう思った瞬間、優樹菜は私を抱きしめた。
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
ごめんね…ごめんね、茜
鈴木 茜(すずき あかね)
鈴木 茜(すずき あかね)
な、なんで…?
泣きながら、私をさらに強く抱きしめた。
鈴木 茜(すずき あかね)
鈴木 茜(すずき あかね)
なんで…なんで、怒んないの…?
鈴木 茜(すずき あかね)
鈴木 茜(すずき あかね)
ねぇ…なん…で…?
鈴木 茜(すずき あかね)
鈴木 茜(すずき あかね)
わ、私…優樹菜に…最低なこと…したのに…?
自然と涙が溢れてくる。
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
茜は最低じゃないよ、私の親友だもん
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
私だって…誰だって、茜の立場だったら…精神狂っちゃうもん
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
だから、ごく普通のことだよ
泣きながらもニコッと笑う優樹菜。

私は優樹菜を強く強く抱きしめた。
鈴木 茜(すずき あかね)
鈴木 茜(すずき あかね)
優しすぎるよ…優樹菜
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
えー?そうかな?
鈴木 茜(すずき あかね)
鈴木 茜(すずき あかね)
家まで、送るよ
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
楠 優樹菜(くすのき ゆきな)
じゃあ、お言葉に甘えて

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