第25話

②𝚃𝚆𝙾『足掛かり』
4,123
2023/04/19 15:30
森羅
森羅
いてて…力強すぎんだろ…
叩かれた部分を摩りながら茉希の元へ戻ると、茉希は苦笑いを浮かべた。
茉希
茉希
随分とお話してましたね。
森羅
森羅
はい、話し込んでしまって…
茉希
茉希
仲良くなれていいと思いますよ。
そう言いながら、茉希は眉を下げた。
茉希
茉希
これで…調査の許可が降りればいいんですけど…
その様子を見た森羅は笑いかけた。
森羅
森羅
さっき、新門大隊長が桜備大隊長と話をすると言っていたので、調査できることになると思います。
そして、真剣な顔つきになる。
森羅
森羅
まだ足掛かりを掴んだだけですが、これで伝導者を追えますね。
茉希は小さく笑うと、空を見上げた。
茉希
茉希
原国主義者が多い第7ということでアイリス様置いてきてしまったし、第8を空けて出てきている間、第5に留守番をしてもらってる訳だし…早く調査を進められたらいいんですけど…
一方、第8ではプリンセス・火華の命令で、第5の隊員たちが物を移動させていた。
プリンセス・火華
プリンセス・火華
この机を退けて、森羅の机を設置しろ。桜備の私物は、外にでも放り出せ。
アイリス
アイリス
あぁ…ね、姉さん…
火華の隣でアイリスがアワアワとする。
隊員
大隊長…これに何の意味が?
プリンセス・火華
プリンセス・火華
調子に乗って第5をこき使う罰だ。
隊員
引き受けなければよろしいのでは…
プリンセス・火華
プリンセス・火華
火華は引きつったような笑みを浮かべた。
アイリス
アイリス
…ラートム。

ドカッ

プリンセス・火華
プリンセス・火華
この砂利が!どの砂利下げて私に指図する!
火華は隊員を踏みつけた。第8には隊員の声が響き渡った。
→𝑁𝐸𝑋𝑇

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