第8話

森羅side
5,833
2023/04/19 14:37
桜備
桜備
普段顔を見せない第7も参加している。やはりただ事ではないな。
桜備の言葉に、森羅は紅丸達の方を向く。
森羅
森羅
あの人が…最強の消防官と名高い第7の…
森羅
森羅
(ん?隣は…)
森羅は紅丸よりも隣の少女に目がいった。
森羅
森羅
(あの子、2等消防官か?あんな小さい子が…?)
そう思って見ていると、不意に隣の少女が森羅を見た。
森羅
森羅
予想しなかったことに森羅は目を丸くした。
森羅
森羅
え、あっ…ぅえ!?
森羅
森羅
(うわ、見すぎた!やべぇ…)
如月空緒桜
如月空緒桜
…?
わたわたとしていると、少女も首を傾げる。森羅は無意識に口角が上がった。
如月空緒桜
如月空緒桜
(ビクッ
すると少女は肩を揺らした。同時に横から紅丸が睨んできた。
新門紅丸
新門紅丸
何が面白い、クソガキ。
紅丸に指摘され、森羅は慌てて前を向いた。
森羅
森羅
(怖ぇ…てか、絶対今怖がらせたよな…)
森羅が横目で見ると、少女と紅丸は何か話していた。時折少女が紅丸に笑いかける。
森羅
森羅
(可愛い子だなぁ…話してみてぇ…)
新門紅丸
新門紅丸
何が”太陽神”だ。くだらねぇ
紅丸の一言で小さな言い合いが始まった。
森羅
森羅
(皇国に背いてる…流石だな…)
森羅が冷や汗を流した時。

ダンッ

森羅
森羅
大きな音が響いた。驚いて見ると、先程の少女が前の席を蹴っていた。
森羅
森羅
(えぇー!!蹴ってるー!!)
目を見開いていると、その少女は冷ややかな目を向けた。
如月空緒桜
如月空緒桜
私たち第7は元々、自警団の方々で構成されております。皇国と太陽神に忠誠を誓った覚えはございません。何も可笑しいことなどないと思われますが?
淡々と話す少女に、森羅はあっけに取られた。
森羅
森羅
(あの子まで…相当皇国が嫌いなんだな…)
森羅は、3人が出ていくまで目を離すことができなかった。
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