それは炎の矢だった。矢は真っ直ぐ茉希に向かって飛んでくる。
気づいた環が慌てて茉希を押し倒した。
ドカッ
矢は、先程まで茉希の立っていたところに突き刺さって爆発した。
桜備は目を丸くして飛んできた方向を見る。
森羅と環も、同じように遠くを見た。
ビュッ
すると、立て続けに矢が飛んできた。
ドォンッ
茉希がすぐに立ち上がって手をかざし、飛んできた矢を防いだ。
だが、矢は止まるどころかどんどん進む。
矢は茉希の胸を貫こうと威力を増す。
ポンッ
茉希は弾けないと判断すると、形状変化させてプスプスを生み出した。プスプスがぶつかり、茉希は後ろに倒れ込んだ。
大きな怪我もない様子に安心すると、森羅は再び飛んできた方向を見た。
そう言って足から炎を出す。
アーサーは先に飛んで行った森羅に続いて走り出した。
→𝑁𝐸𝑋𝑇
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!