第41話

③𝙴𝙸𝙶𝙷𝚃『他の誰か』
3,629
2023/04/19 22:45
ヒナタ・ヒカゲ
ヒナタ・ヒカゲ
クソがー!!

ベシベシベシベシッ

桜備
桜備
こらこら君達…
第8は、長い袖で叩き合う2人を止めに入った。
森羅
森羅
おいやめろって…
焜炉
焜炉
ヒナとヒカが喧嘩たァ珍しいな。
ヒナタ・ヒカゲ
ヒナタ・ヒカゲ
あ”ん!?
焜炉が言うと、2人は顔をしかめた。
ヒナタ
ヒナタ
ヒカじゃねえ!ヒカじゃねえ誰かだ!
ヒカゲ
ヒカゲ
ヒナじゃねえ!ヒナじゃねえ誰かだ!
森羅
森羅
…何言ってんだ?
2人の言い分に、森羅は首を傾げる。一方で、アーサーは隣で眉を寄せた。
如月空緒桜
如月空緒桜
あ…え?
空緒桜も空緒桜で、どこか困惑したような表情で2人を見る。
ヒナタ
ヒナタ
コイツのどこがヒカゲに見えんだよ!バカヤロかテメェコラー!
ヒカゲ
ヒカゲ
テメェこそ何もんだコノヤロー!

ベシベシベシベシッ

2人はガツンと額同士を当てると、再び叩き合いを始めた。
ヒナタ
ヒナタ
ヒカをどこにやった!ヒカを返せ!命引きちぎんぞコラー!
ヒカゲ
ヒカゲ
ヒナをどこにやった!ヒナを返せコラー!
環
ヒナタ、ヒカゲやめな!
環が割って入って止め、第8たちは2人に笑みを向けた。
森羅
森羅
また鬼ごっこしようぜ!仲良くな?
桜備
桜備
こらこら君達。
機嫌を取ろうと頑張る第8を他所に、焜炉は空緒桜を見た。
焜炉
焜炉
アオ、お前が何か言ってやれ。アイツら、お前の言うことなら聞くから。
如月空緒桜
如月空緒桜
ッ!?
それを聞いた空緒桜は目を丸くした。
如月空緒桜
如月空緒桜
焜炉さん、冗談ですよね?
焜炉
焜炉
あ?何が。
如月空緒桜
如月空緒桜
あれがヒ…いや、やめましょう。ちょっと考えたくないです…
焜炉
焜炉
どうしたアオ?
青ざめてブツブツと言う空緒桜に、焜炉は首を傾げる。
アーサー
アーサー
……ッッッ!
ふと、アーサーの顔がいっそう険しくなった。

ビュンッ

かと思うと、高く飛び上がってヒカゲの前に降りた。

ガッ

ヒカゲ
ヒカゲ
ふぼぉっ!
ヒナタ
ヒナタ
おっ
そして、あろう事かヒカゲの顔面に膝蹴りを食らわせた。
→𝑁𝐸𝑋𝑇

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