↓本編↓
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
パチッ
目を覚ました空緒桜は、しばらくぼんやりと天井を見つめた。
そんなことを考えながらゆっくりと上体を起こした。
スッ
その時、静かに襖が開いた。
顔を覗かせたのは第7特殊消防隊の大隊長・新門紅丸。
空緒桜が顔を向けると、紅丸は目を丸くした。
紅丸は、不思議そうにする空緒桜に近づくと目元を拭った。
頬に触れると確かに濡れていた。
空緒桜はゴシゴシと目元を拭った。
だが、今になって次から次へと流れてきた。
空緒桜が更に強く擦ると、紅丸がそれを止めた。
空緒桜が小さく頷くと、紅丸は部屋を出ていった。
ほんのりと温かい手ぬぐいを目に押し当てる空緒桜に、紅丸は心配そうに話しかけた。
ポンッ
紅丸は頷いて空緒桜の頭に手を置いた。
そのまま紅丸が優しく撫でると、空緒桜は擦り寄って目を閉じる。
紅丸は小さく息を着くと、数回ぽんぽんと叩いて立ち上がった。
空緒桜は床に頭をつけた。それを見た紅丸は顔をしかめた。
空緒桜はキョトンとして紅丸を見た。
→𝐍𝐄𝐗𝐓
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。