第42話

③𝙽𝙸𝙽𝙴『良い馬鹿だと…』
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2023/04/20 06:11
アーサー
アーサー
ふんっ

ドカッ

さらには、体を掴んで壁に向かって投げつけた。
ヒカゲ
ヒカゲ
ほべー!
ヒナタ
ヒナタ
うぇーい!
ぐったりとするヒカゲに対し、ヒナタはどこか嬉しそうにする。
アーサー
アーサー
気持ち悪ぃんだよ。
アーサーは倒れるヒカゲに嫌な顔をした。
環
あぁっ!
近くにいた環は慌ててヒカゲに駆け寄った。
環
何すんだ腐れ玉ねぎ騎士ー!
アーサーを睨みつける環。第8も寄ってたかってアーサーを揺さぶった。
森羅
森羅
お前なんてことすんだ!
桜備
桜備
お前は良い馬鹿だと思っていたのに!
茉希
茉希
悪い馬鹿だったんですねー!
森羅は襟を掴み、桜備は怒り、茉希はアーサーのちょんまげを掴んでポカポカと叩く。
如月空緒桜
如月空緒桜
え、何で殴るんですか!確かにやり方は乱暴だったかもしれませんが…その方は何も悪いことなどしていません!
第8
え?
空緒桜の一言で第8が動きを止めた。アーサーは呆れたようにヒカゲを指さした。
アーサー
アーサー
よく見ろ。どう見ても、女装してる小さなおっさんだろ。
第8
…え?
第8はまた間の抜けた声を出し、ヒカゲを見た。しかし、倒れているのは確かにヒカゲだ。
環
目まで馬鹿なのかよ!
環の一言を合図に、第8は再びアーサーを揺さぶった。
森羅
森羅
どう見たってヒナタかヒカゲだろ!
桜備
桜備
馬鹿なだけじゃなく、とうとうおかしくなったか!
茉希
茉希
これが騎士のすることですか!?
アーサーに向かって殴り蹴りをする第8。
如月空緒桜
如月空緒桜
な、何故ですか…
焜炉
焜炉
ちょっと落ち着け、第8…
焜炉は困ったように言うと、同じく困ったように眉を下げている空緒桜を不思議そうに見た。
焜炉
焜炉
アオ、お前もアーサーと似たようなことを言っていたが、どういうことだ?
如月空緒桜
如月空緒桜
焜炉さんまで…そのアーサーという方の言う通りです。よく見てください!こんなのがヒカなわけないですよぉ…
空緒桜は嫌そうに倒れているヒカゲを見た。

ブクブクブク

如月空緒桜
如月空緒桜
ッッ!?
そのとき、ヒカゲの顔が歪み始めた。
→𝑁𝐸𝑋𝑇

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