はぁ?
記憶のことも、ピアスのことも知ってるくせにそんなんも知らないの?
試しに…
少し悩む…
本当の事をいうと「変わってるね」とか「病んでるの?」とか言われるから
いやでもこの人にそんなこと思われても困らないか
わかる、と心の中で共感した
何故だろうこの人にはポロポロと言葉が出てきてしまう
作者(莉犬くんの見た目はイメージイラストのまんまです)
…下手になったが正しいのかな
顔が赤くなるのが自分でもわかった
それって?と言おうとしたところで店員さんが「お待たせしました」と料理を運んできた
だいたいは俺の好きなものについての話が多かったんだけど、さっきの「それって?」の言葉は言ってはいけない気がした…
たわいもない話をしてるうちに目の前にあった料理はなくなっていた
じゃあなんで今なんだろう?
記憶を無くしてから2ヶ月以上たつのに
9時頃
俺らは店を出た
俺は頷いて駅に向かって歩き出した
正直、なーくんに初めて会った時より話やすくて、いつの間にか自然と会話が出来ていた
振り返ると彼は俺を見て微笑んでいた
俺は声をあげた
クククッと独特な笑い方をした後
そお言うと彼は歩き出した
まだ何もわからない
でも1つわかるなら
俺は彼に会ったことがある
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!