前の話
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「初めまして、君の名前は何?」
初めて会う君に僕は問う。
「最初に名乗るのが普通じゃないのか?まあいいや。僕の名前は草木吹。」
答えながら君は微笑む。
「吹…か。変な名前だな。僕の名前は花宮奏。」
少し首を傾げて笑いながら答える。
「奏って女みたい。人のことを言えないなぁ。」
また、君は微笑む。
「うるさいなぁ…。まあでも名前で似た者同士だな。」
僕は少し頭を下げてかきながらまた答える。
「そうだね、まあ似た者同士よろしく。」
君は微笑んだまま、手を出してきた。
「おう、よろしく。」
僕は君の目を見ながら君と握手をする。
これが僕と君の出会いだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。