お姉ちゃんはムッとした顔で、ブツブツ言い始める。
明日学校でお礼言うためにも、中身みなきゃ。
私は恐る恐る袋をあける。
私がお姉ちゃん叩いたりしてんの、知ってんでしょ?
そこには、「咲友へ」と題した手紙が入っている。
私に言うことなんてある?
「ホントのことを言って欲しいです。」
その手紙と、お菓子が入っていた。
ホントのことって。なんだろう。
お姉ちゃんを叩いたのも、ホントのホントの事実。
なのに。太陽に何をいえば…?
お姉ちゃんの手から、血が滲んでる…?
手のひらじゃない。手首?え...?
カッターナイフを持った姉が近づいてくる?
やめて、やめて、ヤダヤダヤダヤダ...
目を開けたら、そこにはお姉ちゃんの顔が
目いっぱいにうつっていた...
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。