でかいあくびと共に登校する。
久しぶりの学校だ。
あのあと私とお姉ちゃんは、"児童相談所"みたいなやつに引き取られた。
あのあとのことは思い出したくない。
怖い思いをした...か...
命の恩...人...
果たして、太陽はどう思ったのか。
あのあと、どうしたのか。
何を思ったのか…?
そんなの私にわかんないし...っ!!!!
話しかけてくれるだろうか。
話してくれるだろうか。
怖い...怖い...
教室入りづらい...
話しかけてくれるか…くれないかより...
教室という空間に...
入ることさえできないの...?
私は...私は...
あの教室の空間...
輪...グループ...LINEやお出かけ...
たくさんの楽しみがある未来を歩く前に。
目の前が真っ暗で。ひとりぼっちで。
冷たくない?やっぱり怖かったのか?
あの時の私は、誰を憎んでたのかな?
20歳になった今も。自分が分からないの。
あのあと、中学三年の最初までは、
不登校になっちゃったの。
太陽はたまに顔を出してくれた。
でも、3年になったら、内心に関わるでしょ?
だから。さすがにやばいから。
学校に行くことにしたの。
お姉ちゃんは、卒業したから。
学校には1人で行く他なかった。
太陽と連絡するすべもなかった。
可哀想よね。でも、お婆ちゃんは…
中学三年の最後。太陽と連絡交換したくて、
お願いした。
そしたら...
すぐにケータイ買ってくれた。
自分から言うって大事なの。
わかるかな?
歩美ちゃん?
おそらく人はすぐに変われない。
いつか黒が出るはずだし。
ついに3年生✨
どうなるっ?咲友?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!