AとBは私が記憶喪失になっていたときもずっとつきっきりで居てくれた。
しかも、まるまる1日。
退院したあとも、なんて良い友達を作れたんだろう、ずっとそればかりで…
学校でもずーっと喋ってて、いつもうるさいと注意されてるくらいだったんだ
そんなとき、聴いてしまったんだ、あんなことを言ってることを。
それは、私がトイレに行ってるときに起こった。
帰ってくると、廊下まで聞こえる二人の声。
B あなたさ、マジうざくない!?
A あ、それな!笑
A いつも勝利、勝利うるさかったよねー
B 記憶喪失になってくれてよかったわー笑
A だけど結果は勝利のこと、思い出しちゃったじゃん?
つまんなーい笑
B 友達ごっこつまんなーい笑
A あいつ、うちらがいなかったら絶対1人じゃん!
B うわーかわいそー笑笑
もう、友達なんていないんだ。
"仲良しごっこ" そうなんだ。
その言葉を聞いた瞬間、私は二人のもとへつっこんでいった。
もう、お前らなんか友達でもなんでもない。
いろんなくだらなくてつまらない話を聞いてくれてありがと!
友達ごっこ、楽しかったよー笑笑
皮肉っぽく言ってやった
そこでもう絡むことは無くなったんだ
もしかしたら勝利と私に何があったか聞けたかもしれないって最近思っていたことは内緒。←
next けんてぃーの要望にお答えします笑笑
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!