「お、終わったっス。」
「ん、お疲れ。」
「あなたっち((ジーン」
「はよ帰る準備しろ。」
「う、うっす。」
「車は駐車場に来るように言ってあるから自分で行けるな?」
「あなたっちはどうするんっスか?」
「私はまだ仕事が残ってるからやる。」
「そうなんっスか!」
「当たり前だ。」
「なぁ涼太。何故、どんどんマネージャーが辞めていくか分かるか?」
「分かんないっス。」
「理由2つ。1つはお前の我儘。2つは仕事量だよ。お前の仕事が多い分マネージャーの仕事量も増える。そしてそれはお前よりしんどいんよ。周りに媚び売りながらペコペコ頭下げなきゃなんねぇ~んだから。」
「それがわかったら、お前も我儘なんて辞めて仕事もセーブしろ。詰め込むことが良い訳じゃねぇ。それにお前の脳みそは空っぽすぎる。」
「え!その最後の言葉は気きづてならないっスよ!それにそこまで空っぽじゃないっス!」
「どうだかな。」
「むむむぅ~」
「可愛くねぇキメェ。」
「酷いっス!」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。