Jesse side
あの夏の日を、俺は忘れない。
少し早く終わった仕事から帰ってきたあの日。
夕日が綺麗だななんて
柄にもないことを考えながら、
マンションに入ろうとした時。
僕は君に出会ったんだ。
住民共有のごみ捨て場の前で
必死にゴミを広い集めている女性がいた。
汗を流しながら
必死に掃除してくれている彼女は
夕日に輝いていた。
どうしようもなく綺麗で…。
一目惚れなんてしたことなかったはずなのに
胸の鼓動は止まらない。
すっかり片付いたごみ捨て場を見て微笑んだ
彼女が立ち去ってから気づいた。
あの日から、
帰りにごみ捨て場の前を通ることが
僕の日課になっている。
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ジェシーに一目惚れされる人生、
どこに落ちてますか?
読んでくださってる皆さん、
♡と☆を押してくださってる皆さん、
ありがとうございます!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!