第34話

堕天使と死神
309
2020/02/26 02:50
神楽坂零華
神楽坂零華
こほっ、こほっ
あれから五日たった。


たった五日でも体は徐々に弱っていることが確かにわかった。
神楽坂零華
神楽坂零華
はぁ…。
新門紅丸
新門紅丸
大丈夫か
神楽坂零華
神楽坂零華
大丈夫大丈夫、気張りすぎだって
新門紅丸
新門紅丸
張りすぎてねぇよ…。
神楽坂零華
神楽坂零華
へーへー…。
新門紅丸
新門紅丸
…。
神楽坂零華
神楽坂零華
しかし、寒いな~…。
新門紅丸
新門紅丸
ん、…。
ぎゅ…。
神楽坂零華
神楽坂零華
!?
新門紅丸
新門紅丸
これであったけぇだろ…。
神楽坂零華
神楽坂零華
…うん。
新門紅丸
新門紅丸
…。
神楽坂零華
神楽坂零華
(胸が痛む…。)
感情か、体調か、どっちか分からない程に
神楽坂零華
神楽坂零華
ふぁ…。
新門紅丸
新門紅丸
眠いのか…?
神楽坂零華
神楽坂零華
あ…まーね…。
いつもより時間の経ち方が遅いように感じる


一度、話で聞いたことがある。


走馬灯をみるとき、時間が遅く感じるそうだ。


だとすれば、これは走馬灯?


洒落にはならない、な…。


血の、匂い…。
神楽坂零華
神楽坂零華
ゲホッ、ゲホッ
新門紅丸
新門紅丸
おい、大丈夫、か…。
神楽坂零華
神楽坂零華
うん、大丈夫
新門紅丸
新門紅丸
いや、大丈夫じゃねぇだろ…、だから寝とけって…。
神楽坂零華
神楽坂零華
やだよ…、紅丸といる…。  
新門紅丸
新門紅丸
俺が隣にいてやるから…。
神楽坂零華
神楽坂零華
それ、なら…。
神楽坂零華
神楽坂零華
zzz…。
新門紅丸
新門紅丸
早い。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
『ねぇ紅丸。』

『?なんだ…。』

『桜、綺麗だな』

『そう、だな…。』

『……時間だ』

『は…?』

『そろそろ時間だ…、今までありがとう』

『愛してるよ、紅丸』
神楽坂零華
神楽坂零華
…これが、最後の一瞬…。
桜の季節まで生きられるなら、幸せか?
神楽坂零華
神楽坂零華
…。
神楽坂零華
神楽坂零華
死にたくなんか、ない…、もっと、もっと…一緒に…いたい……!!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
神楽坂零華
神楽坂零華
……ん…。
明日華
明日華
零華、うなされてたけど、大丈夫?
神楽坂零華
神楽坂零華
…姉さん…私、死にたくなんかない…もっと生きたいよ…。
明日華
明日華
…。
神楽坂零華
神楽坂零華
もっと紅丸と色んな所いきたかった、もっと一緒にいたかった…!!
明日華
明日華
そっ…か…、ごめんね…。死ぬなんて…戻ってこれるとしても…怖いよね…。
神楽坂零華
神楽坂零華
い、や…。
明日華
明日華
さあ、今日はもう寝ちゃいなさい。何か用があれば呼んでね。
神楽坂零華
神楽坂零華
……うん…。





「~…、………~い、おーい、おーい!」
神楽坂零華
神楽坂零華
…?
長門響
長門響
あ、起きたー
神楽坂零華
神楽坂零華
…あんた、誰だ?
長門響
長門響
やだなー、零華忘れちゃったのー?
長門響
長門響
長門響ちゃんだよー
長門響
長門響
一緒に戦艦を語り合った仲じゃないかー
神楽坂零華
神楽坂零華
ナガトヒビキ…?
神楽坂零華
神楽坂零華
…!響!?
神楽坂零華
神楽坂零華
げほっげほっ、!
長門響
長門響
死期が迫ってるんだってー?
神楽坂零華
神楽坂零華
まあな…。
長門響
長門響
じゃーさー、響とさ、戻ってきたとき一緒に遊ぼう?それなら帰ってきやすいし、頑張れるでしょー?彼氏だっているんだからさー
神楽坂零華
神楽坂零華
ほんと情報通…。
長門響
長門響
あははー
神楽坂零華
神楽坂零華
今のお前は何番目・・・だ?
長門響
長門響
よくぞきーてくれましたー!
じゃじゃん!問題ですー、私は何人目の私でしょうか!
神楽坂零華
神楽坂零華
……五万?
長門響
長門響
理由は?
神楽坂零華
神楽坂零華
こないだは三万…だったから?
長門響
長門響
ぶっぶー!せーかいはー

七万人目の私でしたー!あははー、正確には七万八千九百五十四人目だけどね!
長門響
長門響
じゃーねー?死神さん・・・・
神楽坂零華
神楽坂零華
お前に言われたくないよ、この堕天使・・・
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