第6話

第 5 話
454
2023/08/24 11:37


黒子 テツヤ
おはようございます、白波さん
白波 あなた
・・・


次の日、学校へ行くやいなや黒子くんが挨拶をしてきた。


私に関わらないで、なんて。そんなことを言ったわけではないけど。


少しは、気を遣ってほしかったりもする。



黒子 テツヤ
白波さんは何か部活入る予定ですか?



あえて無視したというのに、それでも話しかけてくる彼。


このまま無視していればいつか諦めてくれるだろうけど。


私がこうなったことに、彼には何の罪もない。


そんな黒子くんを無視し続けるのもなんだか良心が痛む。



白波 あなた
別に、入る予定はないよ
黒子 テツヤ
そうですか


ただ黒子くんの質問に答えただけなのに、どこか嬉しそうに笑う彼。


そんな彼が、眩しくて仕方がない。




黒子 テツヤ
部活入る予定ないならバスケ部のマネージャーとかやってみませんか?
白波 あなた
…何言ってんの、やるわけないでしょそんなもの
黒子 テツヤ
そう、ですよね


先程とは打って変わり、寂しそうな表情。


分かりきってること聞いといてそんな顔するとかズルでしょ。



白波 あなた
もう良いでしょ。そろそろ席戻ったら?
黒子 テツヤ
と言っても、僕の席白波さんの斜め後ろですけどね
白波 あなた
関係ないでしょ別に
黒子 テツヤ
ですね
黒子 テツヤ
あ、ちなみに白波さんの隣の席の彼は同じバスケ部の火神くんです


左手で彼を指し、突然紹介してきた黒子くん。


火神 大我
あ?ンだよ急に


睨みをきかせながら黒子くんに反応する彼。


ま普通はそうなるよね。



黒子 テツヤ
いえ、せっかくなら仲良くしたらどうかと
火神 大我
意味分かんねーし興味ねぇわ
黒子 テツヤ
その言い方は流石に……
白波 あなた
私も興味ないから、そーゆーの


そろそろ会話にも疲れてきてカバンから本を取り出しそちらに意識を向ける。


黒子 テツヤ
…難しいですね、火神くんに友達作るのは
火神 大我
は?誰も頼んでねーわそんなもん
火神 大我
つかこの女誰だよ、黒子の知り合いか?
黒子 テツヤ
はい、中学の同級生です
黒子 テツヤ
彼女も同じくバスケ部でした
火神 大我
へぇ、てことは帝光中の…
火神 大我
つえーの?バスケ
黒子 テツヤ
まぁ帝光中のバスケが強いのは男子だけですが、それでも彼女はとても上手かったですよ
黒子 テツヤ
僕が尊敬している選手の1人です
黒子 テツヤ
よく一緒に練習していました
火神 大我
お前みたいな弱い奴に付き合ってくれる奴もいたんだな
黒子 テツヤ
失礼ですね、火神くん
黒子 テツヤ
白波さんは弱いからといって相手を見下すような人間じゃないです。とても優しい人ですよ
火神 大我
いやそこは弱いって言われたことにムカつけよ
白波 あなた
・・・



人が会話に参加しないからって勝手に色々話さないでくれるかな………


会話が気になりすぎて全然読書に集中できない。



白波 あなた
言っとくけど、私はバスケもうやらないから


そろそろ耐えきれず、視線は本に向けたままそう零した



黒子 テツヤ
いえ、やりましょう。バスケ。
白波 あなた
やらない
黒子 テツヤ
いいえ、やります。白波さんは
白波 あなた
本人がやらないって言ってるのにどうしてそうなるの?


あまりに無茶苦茶なことを言うもので、本から視線を逸らし黒子くんの方を向く。


すると『ようやくこっちを見ましたね。』なんて笑う彼。


……黒子くんて、こんなにめちゃくちゃな人だったっけ。




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