第6話

再会2 -璃桜side
904
2019/03/18 09:42
気づいた時には抱きしめていた

私にも訳がわからなかった

でも…離したくなかった。離れたくなかった。
中也
中也
……大きく…なったな。
莉桜
莉桜
私の事…覚えてる…の?
5年前…私と彼は出会った。

あの悲惨な場所に来たあなたを私は忘れなかった。

あの時の彼の言葉があるから今の私がいる。

“生きる意味がわかんなくなったら誰かのために生きればいい。その誰かに会うために生きろ”

あの時やっと出会えた…やっと見つけた…

私の…生きる意味……
中也
中也
あたりめぇだろ…忘れねぇよ。
そう言って私の頭を撫でてくれた

その手が暖かくて…優しくて…

莉桜
莉桜
ずっと…貴方を探してたの。
やっと…見つけたんだもの…。
そう言った後…彼は優しくキスをした

溶けるほど甘く優しいキスを…



中也
中也
それは良かった…。
じゃ…これからはずっと一緒だな。
見つけたんだろ?…てめぇなりの生きる意味を……

そう言って優しく微笑みながら私の頬を撫でた。



頬に伝う涙を感じながら…私は微笑んだ。



─ END ─

プリ小説オーディオドラマ