爛漫side
くそっ、、、くそっ!!!
頸を斬られたっ、、、
あんな一瞬で、、、!!!
せめてアイツらだけでも、、、
殺し、、、
ズルッ_____________
その場に倒れた。
遠くで転がっている僕の体。
ああ。本当に死ぬんだ。
今度こそ、、、
なんで、僕だけいつもこんな目に、、、、、、
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爛漫___________
僕の母さんは原因不明の奇病にかかっていて
生まれつき右の目が白目の部分まで真っ黒だけど、
花と歌が大好きな優しくて暖かい人だった。
優しい人だったのにその右の目の見た目から、
村の人達から差別を受けていた。
『あの人と関わらない方がいいわよ。』
『何なのかしらあの目、気味が悪い。』
『きっと呪われているのよ。』
わざと母さんに聞こえるように話している
村人たちをよそに、
母さんはいつも僕の前では笑顔だった。
このお花綺麗、、、____________
ある日、母と散歩に出かけた僕は
道端に咲いている綺麗な花を見つけ、
その花を摘み取ろうとした。
爛漫、お花は摘んじゃ駄目。______
どうして?___________
お花も生きているの。
理由もなく摘み取ってしまうと
神様のようになってしまうよ。____
神様のようになっちゃいけないの?_____
、、、神様の花摘みって言ってね、
神様は素晴らしい人ばかりを好んで
先に連れて行ってしまうの____
私のお父さんとお母さんも素晴らしい人だったけど、早くに死んでしまったわ。______
だから、
綺麗な花を見つけても摘み取っちゃいけないよ__
うん。分かった。_____________
母さんは、優しくて、
いつも僕に色んなことを教えてくれた。
でも父は正反対で、いつも遅くに帰ってきては
僕と母さんに暴力を振るった。
爛漫には手を出さないで!!!!!___________
母さんは毎晩荒れ狂う彼奴から
いつも僕を守ってくれていた。
朝と昼は彼奴が出かけているから家の中は静かで
僕と母さんだけの平穏な時間を過ごせた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!