キーンコーンカーンコーン
チャイムが、鳴り、学校が終わる。
私は、校門を出て、スタスタと
歩きだす・・・あれは!
先輩のことが、心配になり
少し距離をとって、後を追いかける。
ガサガサ・・・
黒瀬先輩が、草むらの中に、入り
姿が、見えなった!
私も、すぐにその場に、向かう・・・
ガバッと、小さくなった先輩に
体を、引っ張られて、地面に、ドシャッと
しりもちを、つく。
目から、じわっと、涙が
あふれる・・・
廊下で、目が合うのは
先輩も、私の事見てたからじゃ
ないですか?
今、私の事を、車から、助けて
くれたのは、先輩の優しさですか?
全部・・・私の勘違いですか?
黒瀬先輩は、ジッと私を
見つめる。
そして、静かに口を開いた。
先輩・・・が、悩んでたの?
私は、ガクッと、崩れ落ちる・・・
ガサガサ・・・
西原君は、黒瀬先輩の方を見る。
先輩は、フンと、ふてくされている。
西原君が、黒瀬先輩に
ニコッと注意する・・・
この、小さい子が、黒瀬先輩だって
知らないんだよな・・・
教えた方が、いいのかな?
知られたくない事も、ありますよね?
西原君は、微笑みを、やめると
黒瀬先輩の目線まで、腰をおろし
話が変な風に、なっちゃった・・・・
西原君・・・違うの・・・
私、まだ、西原君の返事に答えられて
なかったんだった・・・
私は、2人を、なだめて
小さい先輩と、自分の家に
帰った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。