第7話

まぎらわしいんですよ!!
71
2020/10/30 12:16
キーンコーンカーンコーン

チャイムが、鳴り、学校が終わる。
八雲 りお
八雲 りお
今日も、一日おつかれさん!
私は、校門を出て、スタスタと
歩きだす・・・あれは!
黒瀬 歩
黒瀬 歩
・・・
八雲 りお
八雲 りお
黒瀬くろせ先輩?なんだか、
顔色が悪そうな気がする・・・・
先輩のことが、心配になり
少し距離をとって、後を追いかける。

ガサガサ・・・

黒瀬先輩が、草むらの中に、入り
姿が、見えなった!
八雲 りお
八雲 りお
先輩!黒瀬先輩!!
私も、すぐにその場に、向かう・・・
黒瀬 歩
黒瀬 歩
や・・・八雲やくも
八雲 りお
八雲 りお
く、黒瀬・・・
ガバッと、小さくなった先輩に
体を、引っ張られて、地面に、ドシャッと

しりもちを、つく。
八雲 りお
八雲 りお
いたた・・・
黒瀬 歩
黒瀬 歩
危ないだろ、後ろに車がきて、
もう少しで、ひかれる所だったんだぞ!
八雲 りお
八雲 りお
なんで・・・
黒瀬 歩
黒瀬 歩
八雲 りお
八雲 りお
また、小さくなってるんですか
黒瀬 歩
黒瀬 歩
知らねえよ!そんなの
八雲 りお
八雲 りお
私のこと、助けてくれて
ありがとうございます・・・
八雲 りお
八雲 りお
でも、先輩は、私のこと
嫌いなのに・・・まぎらわしいん
ですよ!!
黒瀬 歩
黒瀬 歩
は?
八雲 りお
八雲 りお
私に、優しくするから・・・
好きになっちゃうんです
八雲 りお
八雲 りお
嫌いなら、嫌いって、ハッキリ
言ってくださいよ!!
目から、じわっと、涙が
あふれる・・・

廊下で、目が合うのは
先輩も、私の事見てたからじゃ
ないですか?

今、私の事を、車から、助けて
くれたのは、先輩の優しさですか?

全部・・・私の勘違いですか?
八雲 りお
八雲 りお
ちゃんと、答えてよ!
じゃなきゃ・・・先輩の事
あきらめられないじゃ、ないですか
黒瀬先輩は、ジッと私を
見つめる。

そして、静かに口を開いた。
黒瀬 歩
黒瀬 歩
わかんねえよ!そんな事
八雲 りお
八雲 りお
・・・
黒瀬 歩
黒瀬 歩
だいたい、好きとか嫌いとか
すぐにわかったら、こんなに
悩まねえよ!!
先輩・・・が、悩んでたの?
黒瀬 歩
黒瀬 歩
お前に、実験を邪魔されて
子供になったあの時から・・・
黒瀬 歩
黒瀬 歩
お前が、俺にやくお節介に
イライラしてた。
黒瀬 歩
黒瀬 歩
頼んでもいねえし、お前は、俺の事
だっ、大好きとか言ってくるし・・・
黒瀬 歩
黒瀬 歩
俺、恋とか全然わかんねえんだよ
黒瀬 歩
黒瀬 歩
勉強だって、実験だって、ちゃんと
答えがある・・・・お前の好きに
俺は、どう答えればいいんだよ・・・
黒瀬 歩
黒瀬 歩
そもそも、俺なんかの、どこが
いいんだよ!?
黒瀬 歩
黒瀬 歩
あああ!好きとか平気な顔して
言える奴の頭が、わかんねえ
黒瀬 歩
黒瀬 歩
そもそも、俺の中の気持ちが
モヤモヤぐるぐるしてて・・・
黒瀬 歩
黒瀬 歩
気がついたら、お前の事
目で追ってた・・・?
黒瀬 歩
黒瀬 歩
これじゃあ、俺が変態みたいじゃ
ないか!?
八雲 りお
八雲 りお
先輩は、私に好きって言われるの
嫌いですか?
黒瀬 歩
黒瀬 歩
はあ?
黒瀬 歩
黒瀬 歩
・・・嫌いでは・・・ない
八雲 りお
八雲 りお
じゃあ、私の事・・・
好きですか?
黒瀬 歩
黒瀬 歩
!!!わかんねぇ・・・
八雲 りお
八雲 りお
先輩・・・どっちかに、してくださいよ
私は、ガクッと、崩れ落ちる・・・
八雲 りお
八雲 りお
じゃあ、わかりました!
私、先輩が、私の事、を好きって
言わせてみせます!!
黒瀬 歩
黒瀬 歩
・・・でも、俺・・・・よくわかん
ないっていうか・・・
八雲 りお
八雲 りお
これからは、もっと、もっと
先輩に攻めるしかないですね・・・
八雲 りお
八雲 りお
たぶん、先輩は、私の事
好きにな・・・
ガサガサ・・・
西原 望
西原 望
あれ?今・・・八雲やくも
話し声が、した・・・
八雲 りお
八雲 りお
あれっ?西原君?
西原 望
西原 望
やっぱり、いた!
ここ、俺のじいちゃん家の、向かいの
原っぱだったから、声が聞こえてさ。
黒瀬 歩
黒瀬 歩
・・・
西原君は、黒瀬先輩の方を見る。
西原 望
西原 望
あれ?八雲って、弟くん
いたの?
八雲 りお
八雲 りお
弟?
黒瀬 歩
黒瀬 歩
誰が、コイツの弟だ?
ふざけるな
先輩は、フンと、ふてくされている。
西原 望
西原 望
ダメだよ、歳上の人に
コイツなんて、言っちゃあ
西原君が、黒瀬先輩に
ニコッと注意する・・・

この、小さい子が、黒瀬先輩だって
知らないんだよな・・・

教えた方が、いいのかな?
八雲 りお
八雲 りお
西原君、この子は・・・・
黒瀬 歩
黒瀬 歩
バカっ、俺の事は、誰にも
言うな!
八雲 りお
八雲 りお
すみませんっ
知られたくない事も、ありますよね?
西原 望
西原 望
ほーら、また、バカとか
言って・・・
八雲 りお
八雲 りお
いいの、西原君・・・
気にしないで、私は、かまわないから
西原君は、微笑みを、やめると
黒瀬先輩の目線まで、腰をおろし
西原 望
西原 望
あんまり、このお姉ちゃん
いじめないでくれる?
西原 望
西原 望
俺の、大切な人だから
黒瀬 歩
黒瀬 歩
はああああ💢お前
何言ってるんだよ
八雲 りお
八雲 りお
あああああ
話が変な風に、なっちゃった・・・・

西原君・・・違うの・・・

私、まだ、西原君の返事に答えられて
なかったんだった・・・

私は、2人を、なだめて
小さい先輩と、自分の家に

帰った。

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