それからいろいろあって、
家に帰宅。
田中先生と距離が空くんじゃないかと思うと
怖くて考えられない。
帰る前にLINE交換してから
何通か目黒先生からのLINEがくる。
アイコンからして彼女いる感が出ているのに
大丈夫なのかな、とか思ってしまう。
もう保健の授業はコリゴリだ。
だったら保健室で寝ている方が楽な方。
まあ、目黒先生会いたいんだけどね。
『おはよう…』
教室に入ればいつものようにシーンとしている。
友達なんて居ないけど、先生ならいるから。
田中「よ、あなた」
『黙って…ください。』
田中「昨日きもちかった?」
黒板に日付を書く私の隣に来た先生。
耳元でそう言われるからつい体が反応する。
誰かにバレたらどうするのか。
辞めるってなってもおかしくはない。
「あなたさん、ちょっと…」
ドアからちょこっと出てきたのは、
保健の先生の松村先生。
この見た目でも女子生徒との関係があると
前から噂になっている。
松村先生と絡むようになったのは
保健室で女子生徒と行っていたのを見たから。
『なんなの?』
松村「今日、俺出張だから保健空いてる」
『うん、だからなに?』
松村「今日保健でしょ?1人だよ?」
『ああ、そっかそうだ。』
松村「ん、そう悲しむと思って用意してあるから」
松村先生はニヤッとして私から立ち去った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!