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『はぁっ、ふ、ぁ』
先生と話していて授業に数分遅れ、
職員室から抜け出し保健室の前を通った。
すると本当に小さく女の子の声が。
松村先生は出張出いないはず、
いるとしたら、カスほどのカス。
「見てみるかぁ、」
廊下からでは見えないから、
外に出て保健室の前に立ち開いてるカーテンを除く。
するとそこには
幼なじみのあなたの姿。
知らない男と遊んでいて、
思わず力が抜けその場にしゃがみ込んだ。
「嘘でしょ、やだよ…」
そう言いながらも保健室を除く。
何故か悔しくて悲しくてスーと涙が出る。
ただただあなたを見つめていたら
笑い合いながら抱きしめあっていて
頭がクラクラしてくる。
「…バカ。」
俺はその場から逃げた。
目黒「なんで来なかったんだ。」
「すみません…」
目黒「お前、何してたの…なぁ」
「自分でも分からなくて、」
目黒「はぁ、放課後話な」
途中で授業受けるのが怖くて、
チャイムがなるまでトイレに閉じこもった。
授業が終わり教室に戻れば
目の前には目黒先生が居て怒られる。
だったらあなたに怒れよ。
『はぁ、疲れた〜』
「あなた、」
『慎太郎…どうしたの?』
後ろから来たあなたに声をかければ
キョロっと俺を見る。
俺はあなたの袖を掴み向かい合う。
「なにしてたの?」
『いや、え?』
「こっちだよ、驚きたいのは」
いつもはあなたに見せない
ピリッとした表情をすれば唇を噛む彼女。
授業サボって男と何をしているの。
ねえ、俺大好きなんだよ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。