「ほんとに凄かった〜!」
「おめでとう!!!」
「テオくん大活躍だったじゃん!」
体育祭当日、テオくんたちはバスケで本当優勝していた
3年生にも勝っちゃって、ほんとに凄かったよ
テオくんがみんなに囲まれているから、私は近くに行けない…
私もバドミントンで準決勝まで進んでいた
相手は3年生…
ピーッ
負けちゃった…
それでもやっぱり悔しくて、みんなの輪から抜けて私は一人でホールの椅子に座っていた…
みんな体育館にいるから、そこには誰もいなかった
頬に冷たいものが当たった
ジュース…
テオくんの声は優しくて、私の声は震えていた
私はテオくんの腕の中で泣いた
テオくんが私の背中を摩ってくれる
頭を撫でてくれる
テオくんはいつもあったかい
テオくんと一緒なら、取れる気がする
私とテオくんは指切りをした
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。