第9話

雨が降った日withケイタ
3,802
2019/03/25 05:19
ケイタ視点
ケイタ
ケイタ
うわっ雨降ってんじゃん、大丈夫かな?
カーテンを開けるとさっきまで晴れていた空が嘘のように雨が降っていた。
今日は彼女のあなたが気になっているという雑貨屋に行こうという予定だったが、この天気じゃ厳しそうだ。
ピーンポーン
ケイタ
ケイタ
あ、はーい
たぶんあなただ。
俺は玄関の扉を開いた。
あなた
あなた
や、やっほー…
ケイタ
ケイタ
え!?びしょびしょじゃん!
玄関の扉を開けるとびしょびしょのあなたが苦笑いをしながら手を振っていた。
あなた
あなた
あはは…急に降ってきて…
ケイタ
ケイタ
早く入って!風邪ひいちゃうよ!
あなた
あなた
うん、おじゃましまーす…
俺はタオルを持ってきてあなたに被せた。
お風呂とか入った方がよさそうだな…。
ケイタ
ケイタ
お風呂入りなよ、体冷えてるでしょ?
あなた
あなた
あ、じゃあ借ります…。
ごめんねケイタ
あなたは申し訳なさそうに笑う
やれやれ…
俺は深くため息をついてから言った
ケイタ
ケイタ
俺はあなたの彼氏だから、これぐらいはとうぜん!ほら、入って入って!
あなたの背中を軽く押して、脱衣場に押し込むとあなたは「ありがとう」と言って笑った。
俺はリビングに戻ると、ソファに座っては~…と息を吐く。
マジでビックリしたぁ…。服きた状態でシャワーでも浴びてきた?って言うぐらいびしょびしょの状態のあなたが玄関開けたらいるんだよ?
びっくりするでしょ
ケイタ
ケイタ
…あ、服、どうしよう…。
あなたの服はびしょびしょだから着れないし…女物の服なんて持ってないし俺の服で我慢してもらうか
俺はクローゼットからよさそうな服を引っ張り出して、「服置いとくね」と言い脱衣場に置いた。
これで服はOKと
スマホで天気を見ると、今日しばらくは激しい雨らしい。
あー…雑貨屋無理そうだなぁ
あなた
あなた
ケイタ、お風呂と服ありがと
すっきりした~
ケイタ
ケイタ
いえいえ、それは良かった
…あ、やっぱでかいよな、服
ズボンはまぁ大丈夫そうだけど、パーカーはどうしてもサイズが合わない。俺はメンバーの中で、まっちゃんの次に身長が高い。そのためメンバーの中で一番身長が低いKCより低いあなたが着たらそりゃだぼだほになるわけで
ケイタ
ケイタ
ごめん、服、それしか丁度いいのなくて…
あなた
あなた
ううん、大丈夫!
貸してくれただけでありがたいよ
にぱっと笑うあなたを見て俺の胸が高鳴る。
…可愛すぎかよ
ケイタ
ケイタ
なんか飲む?
あなた
あなた
あ、お願いしまーす
俺は少し赤くなった顔を隠すようにソファを立ち上がった。
キッチンで紅茶を作り。ソファに座っているあなたの前に置く。
あなた
あなた
ありがと~
ケイタ
ケイタ
どういたしまして
残念だね、雑貨屋行けなくて
あなた
あなた
んー…でも、私はケイタといられたらどんな天気でもどこでも嬉しいよ
ソファの上で膝を抱え首をこてんと傾げて微笑みながらあなたは言った。
…ヤバイ、可愛い
ケイタ
ケイタ
そ、そっか…
また晴れたら一緒に行こ
あなた
あなた
うん!
するとあなたが俺の肩に頭をあずけてきた。ビックリしてあなたを見ると、いたずらっぽく笑っていた。
あなた
あなた
あはっ、ビックリした?
ケイタ
ケイタ
そりゃびっくりするでしょ…
あなた
あなた
ケイタは癒しだからね~
ケイタ
ケイタ
何それ‪w
あなた
あなた
なんか~ぽわぽわ~って感じ
ケイタ
ケイタ
ぽわぽわ~?
あなた
あなた
うん、ぽわぽわ~
会話が成立してるのかしてないのかよく分からない会話をして、俺達はのんびり過ごす。
ケイタ
ケイタ
俺はあなたが癒しだよ
あなた
あなた
私が?
ケイタ
ケイタ
うん、あなたがいるからなんでも頑張れるんだよ。
あなた
あなた
じゃあ、ぽわぽわ~!
きゃっきゃっと笑うあなたを俺は抱きしめた
固まるあなた
ケイタ
ケイタ
だから、もっと俺に癒しちょーだい
あなた
あなた
きゅ、急にするのやめてよ~
そう言うあなたの耳は真っ赤だ。
それもまた愛おしくて抱きしめる。
ケイタ
ケイタ
もう、可愛いんだから
あ、本音が()
あなたの顔の赤みが増す。
あなた
あなた
~~っ///からかわないでよ~!
ケイタ
ケイタ
はいはい、可愛い可愛い
熱しすぎてショートするんじゃないかと思うほどあなたは赤くなると、俺の頬にキスをした。
こんどは俺が固まる
あなた
あなた
…これでおあいこ
ケイタ
ケイタ
~~っ!//やられたわぁ…//
俺は片手で顔を覆って言った。
あーもう、可愛すぎでしょ
俺達はしばらくはソファの上で真っ赤になりながら黙って過ごした。
しばらくするとあなたがまた俺の肩に寄りかかってきた。
あなた
あなた
…次は晴れるといいね
ケイタ
ケイタ
そうだね、晴れたら雑貨屋に行こっか
晴れなくても、俺はあなたと一緒にいられるならそれで幸せだ。

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