『あなたちゃん、1人で可哀想ね。』
『誰か引き取ってあげなさいよ。』
『うちは無理です!』
『うちも…』
『もう…こんなことになるんなら…お母さんと一緒にタヒんじゃえばよかったのに…』
知っとるよ。
私もタヒねるもんならタヒにたかった。
でも神様は…
この世に私を残してしまったんだよ。
?『そんなこと言わんといてくださいよ!!その子が可哀想やぞ!!』
え…?
誰…?
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私はその後、『神山家』に引き取られた。
今日はついに家に行く日。
ガチャ…
母『よく来たわね!さあ、入って!』
父『これからよろしくな。あなたちゃん。』
?『…』
そこに居たのは、新しいお母さんと、お父さん。
そして…
髪は金色、
耳には少なくとも10個はありそうなピアスが揺れる、
くっきりした二重の、
誰もが見惚れそうな顔立ち。
こんなにも似合っている人はこの先現れないんやないかと思うような奇抜な服装をした、
少し、いや、だいぶ怖そうな男の子がいた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。