第28話

この先
236
2022/02/28 19:02
─── 小鳥の鳴き声が聞こえて目を覚ます。
でも、目が何故かすごく重い。
浦埜 潾月
浦埜 潾月
やっぱり目腫れたな
驚いて隣を見ると潾月がこちらを見ていた。
いやそれよりも……
神崎 有彩
神崎 有彩
なんでいるの?
神崎 有彩
神崎 有彩
私のベッド……じゃない
浦埜 潾月
浦埜 潾月
なんでって言われても
昨日泣き疲れて寝たじゃん
神崎 有彩
神崎 有彩
あ、そうだった……
体を起こし、サイドテーブルに置いてあった手紙を見る。
神崎 有彩
神崎 有彩
すごいよね、お父さん
内緒にしてたのにバレてたなんて
神崎 有彩
神崎 有彩
ずっと言えなくてさ、気がかりだったんだけどちょっとスッキリした。でもやっぱり直接言いたかったなー
浦埜 潾月
浦埜 潾月
有彩さ、なんですぐ言わなかったの?
神崎 有彩
神崎 有彩
もっと有名になってから言いたかったんだよね。ふと雑誌を見たら私がいて「なんで有彩が!?」ていうのを想像してた。
浦埜 潾月
浦埜 潾月
じゃあ、なんでモデルになったの?
神崎 有彩
神崎 有彩
元々興味があったからかな
浦埜 潾月
浦埜 潾月
実際やってみてどうだった?
神崎 有彩
神崎 有彩
え、何?質問攻め?
浦埜 潾月
浦埜 潾月
いいから答えて
神崎 有彩
神崎 有彩
えぇっと、そうだな……世界が広がった。
新しい考えや知識を得れたし、何より楽しいんだよね。最近はお芝居の仕事も増えて充実してるし。
神崎 有彩
神崎 有彩
あと、ファンの皆の応援が凄く嬉しい。その応援が私の糧になってるし、ファンの皆のために頑張ろうって思えるの。
神崎 有彩
神崎 有彩
ファンの皆のおかげで私はここまで来れたからこれからもファンの皆への恩返しとして頑張りたいなって……あ
潾月の質問攻めでやっと気づいた。
浦埜 潾月
浦埜 潾月
もう答え出てるじゃん
私のこれからについて。
神崎 有彩
神崎 有彩
なんか悩んでたのが嘘みたい
神崎 有彩
神崎 有彩
あれだね、お父さんのお陰かな
神崎 有彩
神崎 有彩
潾月もありがとうね
話聞いてくれてそばにいてくれて安心した
浦埜 潾月
浦埜 潾月
いつもの有彩に戻ってよかったよ
神崎 有彩
神崎 有彩
よしっ、そうと決まればまずは山ちゃんに電話して、進路表出して、インスタライブもしちゃおうかな
神崎 有彩
神崎 有彩
って、忘れてた
浦埜 潾月
浦埜 潾月
何を?
神崎 有彩
神崎 有彩
んーー
有彩はちょっと考えてから言う。
神崎 有彩
神崎 有彩
深呼吸をするように両手を上げてください
浦埜 潾月
浦埜 潾月
え?深呼吸?
神崎 有彩
神崎 有彩
上げてくださーい
浦埜 潾月
浦埜 潾月
はいはい、わかりました
とりあえず従う潾月。
神崎 有彩
神崎 有彩
そのまま前進
浦埜 潾月
浦埜 潾月
前進?
指示通り動くと2人の距離が縮まる。
浦埜 潾月
浦埜 潾月
有彩?なにこれ
神崎 有彩
神崎 有彩
最後に
「ギュ」
神崎 有彩
神崎 有彩
ハグです
浦埜 潾月
浦埜 潾月
お、……
神崎 有彩
神崎 有彩
ほんとありがとう
そう言うとパッと離れて部屋から出ていった。
浦埜 潾月
浦埜 潾月
……‪……
ベッドの上+好きな子+ハグ
浦埜 潾月
浦埜 潾月
これはやばいだろッ//
一人悶絶する潾月であった ───────

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