第5話

過去(闇を抱える者)
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2019/08/19 21:14
芹那
芹那
・・・は。
私は乾いた笑いで自分の牢へ戻った
芹那
芹那
ごめんね敦くん・・・いつもだなぁ、
泣きそうになりながら体操座りした足に顔を埋める
前にも何度かあったのだ、だが、院長先生が私に味方してくれたことなんてなかった
あの子達が言った通りだ・・・
敦くんについては、自分自身で気づいてないからまだいいかもしれない
でも、でも私は、自分の意識がある時に殺ってしまった
孤児院の仲間の1人を
-------------キリトリセン--------------
院長
院長
今日から新しい子が入る、みな、仲良くしてあげてくれ
子供
子供
はーい
最初は至って普通だった
私が自分の力に気づくまで
✄--------------✄
子供
子供
また敦かよ
敦
ち、違うよ
敦くんは私が入った時既にいじめられていた
私は
芹那
芹那
今日敦といたよ、私、いい加減辞めなよ
芹那
芹那
ありもしない嘘言ってさ、恥ずかしくない?
私はいじめた子達を睨んだ
子供
子供
そ、そんなつもりで言ったんじゃ・・・
子供
子供
なんだお前、入ったばかりのお前に何がわかる!
そう怒鳴り、私をドンッと突き飛ばそうとしたが、敦くんが庇い、敦くんが倒れてしまった
敦
いっ
子供
子供
ふんっ
私は敦くんに駆け寄った
芹那
芹那
大丈夫?
芹那
芹那
ちょっと!
私は謝らせようとその男の子の手首を掴んだ
そう、掴んだだけなんだ
子供
子供
うわっ。離せよっ
私が掴んだ手首から徐々にその男の子の体に黒い模様が広がっていき、やがて・・・黒いものに包まれ、
ボチャンっと水溜まりに落ちるように消えてしまった

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