第6話

呆然
553
2018/07/05 12:43
女子
あっ、あ……
”ナニカ”が喉に刺さって何が起こっているのかが把握出来ない女子生徒。
やがて、女子生徒の首は地面に落ちた。
黒崎結依
きゃあああああああああ!!!
男子
誰か先生呼んでこい!!
男子
俺行ってくる!!
購買近くには結依を初めとする悲鳴が響き、
皆が大パニック。
怖がりの結依は既に凄い泣いていて、それを幸輝が一生懸命なだめている。
私は何故か目の前の光景から目を離すことが出来ずにただただ女子生徒の死体を見つめてつっ立っていた。
返り血を浴び、全身が真っ赤になった私。
呆然としていると不意に誰かに手を引かれる
神田翼
早く洗いに行こう。
氷川桜
え?あ、うん…
手を引かれて向かったのは校舎裏の手洗い場
購買からは近かったのであまり大事にはならなかった
氷川桜
……。
無言で返り血を流し続ける。
すると、翼が教室から私のリュックを持って来てくれた。
神田翼
ほら、ジャージ入ってるだろ?
氷川桜
お、ありがと。
校舎に戻ると更衣室に入り着替える。
未だに私も状況が理解出来ない。
唯一分かることといえば、鏡を見てたら、
前の女子が少女に殺されたってことくらい。
着替え終わり出ると翼が待っていてくれた。
横には幸輝達もいる。
黒崎結依
ね、ねぇ、さっきのって…
氷川桜
…うん……
峰田幸輝
何が起こったんだよ…
氷川桜
何かさ…
私は見た少女のことを話す。
神田翼
少女?幸輝、知ってるか?
峰田幸輝
ああ、部活の先輩から話は聞いたことがある。
黒崎結依
私も…本当にあるなんて…
氷川桜
もし、閉じ込められたのが少女
の仕業ならどうにかしないと…
峰田幸輝
…確か、前に同じような事件が
あったっていったよな…?
黒崎結依
4年前だったと思うよ…
神田翼
それならあるんじゃないか?
図書室とか行ったら学校の資料
みたいなやつとか。
峰田幸輝
どーせ、これで午後の授業無し
になると思うし行ってみるか。
氷川桜
だね。
予想通り、午後は各教室で自習となった。
俺達は一応筆記用具を持って図書室に行く。
図書室には数人しか居ないので、こっちの方が探しやすい。
私は図書室の先生に話しかける。
氷川桜
すいません。
先生
あら、氷川さんどうしたの?
日頃からよく私は図書室に通っているので、
先生に顔と名前は覚えられていた。
氷川桜
この杉崎高校の昔の出来事とか
がまとまっている視力とかって
ありますか?
先生
それならちょっと待っててね。
先生はカウンターから出ると、隣の図書室の隣にある図書準備室へと入っていった。
やがて、ファイルを持って出てくる。
先生
はい、どうぞ。
氷川桜
ありがとうございます。
受け取り、翼達がいる机に向かう。
峰田幸輝
貸してもらえたか?
氷川桜
うん。
黒崎結依
それじゃあ、探そっか…
そして、私はファイルを開いた。

プリ小説オーディオドラマ