第9話

前夜〔回想〕4
1,487
2018/11/06 10:37
少し硬くなっている部分……

こいつの前立腺をグリッと人差し指で押す
千星
千星
ひっ………………!!んんっ!
また、こいつの中がうねる
佐久間
佐久間
我慢すんな
ズヂュ──────
千星
千星
っっっあああああっ…………!
佐久間
佐久間
……2本め
そう言って、2本目の指を入れると

こいつの中がきつく締まり


白濁を吐き出した




……ダメだ

こいつのこんな顔見てると
もっとひどいことをしたくなる自分がいる



俺ってSだったのか?

いや、Mではないとは思うが……



抑えておかないと

こいつを壊しそうで怖い
佐久間
佐久間
……3本目、入れるぞ
千星
千星
えっ……もう……っ?
佐久間
佐久間
ああ……




────グチュ
千星
千星
っっ……ああっ……やっ……
佐久間
佐久間
なんで?
こいつの中が

俺の指を痛いくらいに締め付ける
佐久間
佐久間
何がやなんだよ?
こんなに締め付けてんのに
そう言って、
3本の指をグイッと曲げる
千星
千星
んんん!!!っあ……!
こわ……いっ………………っ
佐久間
佐久間
え……?
千星
千星
だっ……て……っおれ…………!
なまえっ……知らな……っ怖いっ…!
















………………そうか、










今、こいつの頭の中では




どこの誰かも知らない奴に

ただ拉致られて




いきなり盛られて


ヤられてる





そんな、解釈になってんだ













…………そりゃあ、怖いに決まってる







しかも、主導権握ってるのは俺で



こいつには抵抗する手段がない




同意の上で成り立っているとは
到底思えない












不安





恐怖





困惑……











こいつの中にはそんな感情が入り混じって

ぐちゃぐちゃになってる



















……安心、させてやりたい








今更だけど




ちゃんと大事にしたい





佐久間
佐久間
……佐久間
千星
千星
へ……?
佐久間
佐久間
俺の名前。呼んで
千星
千星
さ……くま……
こいつが、少し安心したように
俺のシャツの裾を掴む
佐久間
佐久間
おまえは?
千星
千星
…………ちせ
佐久間
佐久間
千星……か、可愛いな
思わず、笑顔がこぼれた
千星
千星
っ……
すると、

いきなり千星の顔が真っ赤になっていく
佐久間
佐久間
……?どうした?
千星
千星
な、なんでもっ……ない……
そう言って、千星が顔をフイッと横に向けてしまう


……本当に、可愛いな
佐久間
佐久間
なんで横向くんだよ
千星
千星
な、なんでって……
そう言っている間にも
千星の顔はみるみる赤くなっていく
佐久間
佐久間
こっち、向けよ
千星
千星
っ……
千星の顎に指を添え

ゆっくりとこちらを向かせる


リンゴみたいに赤くなった顔が

どうしようもなく可愛い






千星には悪いが

こっちも限界だ
佐久間
佐久間
……もう、限界
入れるぞ
千星
千星
えっ……待っ……
千星の顔が少しこわばる







その瞬間














俺の頭の中を


何かが横切った
















『……っ待って…………』














誰の声だよ









千星の?






違う








誰?






佐久間
佐久間
ダメ?






そう聞き返した気がする










あの時も












あの時っていつだ





中学?高校?大学?












……そうだ





前にもあった











ダ メ な や つ だ












トラウマ?回想?








は、ちょっと、待て







目の前の













あいつか






それなら














この後

拒否される












絶対に










千星
千星
……っ
目の前のやつが、一瞬息を飲み

ふるふると首を横に振る
千星
千星
ダ……メ、じゃ、ない……
佐久間
佐久間
……っは?


こいつ


俺の事、拒否らねぇのか……?







なんで……







千星
千星
さ……くま……?……泣いてる……?
佐久間
佐久間
っ……え……?
気がつくと

俺の頬に



あたたかい雫が伝っていた
佐久間
佐久間
は……?なん……で……?
千星
千星
大丈夫……おれ、ちゃんと、いる……から……


不安定だった思考が


安定してくる






涙で滲んだ視界に入ってきたのは


俺を見て、優しく笑う

千星の顔だった





顔を真っ赤にした千星が

ニコッと笑って俺の頭を抱き抱える
千星
千星
メガネ……涙で、濡れちゃうよ……?
そう言って千星が

そっと俺の眼鏡をとった
千星
千星
……綺麗
千星が俺の目元の涙を

親指で拭う
千星
千星
い……よ、佐久間……きて……
千星が俺の頭を両手で撫でながら

ゆっくりと笑って見せた
佐久間
佐久間
っ…………入れるぞ
頭おかしくなっても、知らねぇからな
千星
千星
っ……



指を抜き

俺のモノをあてがう




そしてそれを

ゆっくりと千星の中に沈ませた

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