北人はため息をつくと、私の方を向いてしゃがみこむ
ふと、体が温かくなった。
北人が私を優しく抱きしめた
もちろん、私の鼓動は速くなっていく
言葉をさえぎられ、北人の胸に当てていた顔を上げて見ると、
真っすぐに私を見つめる北人の顔があった
そして、もっと強く私を抱きしめた
あぁ、分かっちゃった
締め付けられるようなこの胸の痛み
本当は気づいていたのかもしれない
幼なじみという関係が壊れることに怯えていただけかもしれない
好きになったら、北人が離れて言ってしまうんじゃないかって、
幼なじみに戻れなくなってしまうんじゃないかって、
でも、もう隠しきれない……
私は…
私は、北人が好きです。
次、♥️×10で更新します✨
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。