第31話

No.31
2,501
2019/09/15 09:47
数原龍友
数原龍友
あなた過去を?
そして柚那達は話始めた
今は私達も動揺している
でもあなたの過去を知ってもらう
ちゃんと知ってもらうために
私達は始めから話すことに決めた
武部柚那
武部柚那
あなたに出会ったのは四年前
私達は私達で非行に走ってた
楓
毎日別の奴らと喧嘩して
痣とか傷とかしょっちゅう作ってた
佐藤晴美
佐藤晴美
そして私達が喧嘩で勝って
たまたま道を歩いてたら
あなたとすれ違ったの
武部柚那
武部柚那
あなたも傷だらけで
でも強い子だなって思った
楓
それからあなたが話しかけてきた
佐藤晴美
佐藤晴美
「私と仲間になろう」って
武部柚那
武部柚那
あなたは本気だったから
私達もいいよって仲間になった
楓
あなたが加わってから
喧嘩も強くなって
いつしか最高の仲間になってた
佐藤晴美
佐藤晴美
それからみんな同じ高校に受かって
同じ高校でこの仲間で
毎日の日常を送ることにした
武部柚那
武部柚那
もちろん妹と弟がいることも知ってる
両親の事だって話してくれた
楓
それからあなたに好きな人ができた
佐藤晴美
佐藤晴美
名前は「藍澤葵唯」
私達もカッコいいなって思ってた
武部柚那
武部柚那
あなたは日に日に
葵唯と会う回数が増えた
楓
恋愛の話とかもしてくれて
私達も応援側にまわったの
佐藤晴美
佐藤晴美
でも高1の夏に
あなたが葵唯に呼び出された
武部柚那
武部柚那
あなたは人前で脱いで
キスもされて体触られて...
酷い目にあったって
楓
その前から葵唯は
あなたに暴力を奮ってた
佐藤晴美
佐藤晴美
自分の気が済まなきゃ
殴って蹴って殴って蹴っての繰り返し
武部柚那
武部柚那
でもそれを私達に黙ってたの
楓
葵唯はあなたに
男たちの前で脱いだら許してやる
そう言ってあなたを連れ出した
佐藤晴美
佐藤晴美
あなたは葵唯に言われた通り脱いだ
武部柚那
武部柚那
それでも許してくれなかった
楓
男の前で簡単に脱ぐような
奴とは付き合えないって...
佐藤晴美
佐藤晴美
その時に腕に傷をつけられたの
武部柚那
武部柚那
葵唯のイニシャルの「A」
楓
あなたと葵唯は別れたけど
葵唯が付きまとってくるの
佐藤晴美
佐藤晴美
それを数か月後に話してくれたの
武部柚那
武部柚那
その話を聞いた涼太が
葵唯のところへ行って葵唯を殴った
楓
それでも葵唯は笑ってた
ずっとずっとニコニコして笑ってた
佐藤晴美
佐藤晴美
もう手がつけられないと思って
あなたは一旦距離をおくことにした
武部柚那
武部柚那
それから涼太はあなたに
「あなたを絶対に守るから」って
あなたも涙を流して頷いた
楓
それから涼太とあなたは
付き合うことになった
だけどまだあのトラウマは続いてる
佐藤晴美
佐藤晴美
だから私達も全面的にカバーした
武部柚那
武部柚那
それから葵唯は姿を見せなくった
楓
あなたは安心したのか
本当の笑顔で心から笑うようになった
佐藤晴美
佐藤晴美
結愛と雷の事だって
みんなでお世話しようって笑顔で...
武部柚那
武部柚那
あなた口悪いけど
心からいい人なんだよ
楓
そうして私達の事も笑顔にしてくれた
佐藤晴美
佐藤晴美
だからあなたは
いなくちゃいけない存在なの
武部柚那
武部柚那
数龍が新しく担任になったときも
口悪かったけど
あれは精一杯の抵抗だっだんだよ
楓
あなた...男の人が怖いんだよ...
佐藤晴美
佐藤晴美
唯一信頼してるのがあの三人だから
武部柚那
武部柚那
でもあなた話してたよ?
数龍って心からいい奴だと思うって泣
楓
だからあの時
何かあったら頼ってもいい?
って言ったんだよ泣
佐藤晴美
佐藤晴美
数龍にはその想いが届かなかった?泣
数原龍友
数原龍友
...あなた...何で...
武部柚那
武部柚那
守るなら命はって守れよ!
楓
あなたの想いに応えろよ!
佐藤晴美
佐藤晴美
守るんだったら最後まで守れよ
柚那も楓も晴美も泣いてる
武部柚那
武部柚那
あなたの必死の行動
お前ちゃんと気付いてやれた?
楓
ちょっとでも震えてるの
気付いてやれた?
佐藤晴美
佐藤晴美
あなたの精一杯の笑顔
心から受け取ってあげた?
武部柚那
武部柚那
そうしたいなら今すぐ行けよ!
楓
突っ立ってないで!
佐藤晴美
佐藤晴美
あなたが死んじゃう!泣
龍友も必死で走った
何で気付いてやれなかったんだろう
本当にごめん
遅いよな
でも今から行くから!

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